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諏訪市美術館、地中熱体感ショールーム等を見学~山梨県主催の地中熱利用施設見学ツアー」

2019.03.12 06:58

最近では、地中熱利用の普及に向けて広報活動を積極的に進めている地方公共団体が増えつつあります。今回はその1つである山梨県は2016年から積極的にセミナーや見学会などを実施していますが、今年2月にも「地中熱利用施設見学ツアー」を開催し、数多くの県民等が参加しました。その模様をご紹介します。

※ECO SEED配信の電子媒体「Geo Value」Vol.70(2019年2月25日配信号)で掲載した者です。

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◆地中熱導入した「諏訪市美術館」、「ダイワテック地中熱体感ショールーム」を見学


山梨県主催の「地中熱利用施設見学ツアー」が2月15日に開かれ、35名が参加し、長野県諏訪市で地中熱ヒートポンプシステムを導入している「諏訪市美術館」(写真:山梨県提供)、同県岡谷市で住宅用地中熱ヒートポンプシステムを体感できる「ダイワテック地中熱体感ショールーム」の2カ所を見学しました。


◆1階を経産省補助金、2階を市単独事業で地中熱設備導入した「諏訪市美術館」

 諏訪市は地中熱利用潜在量マップの作成や地中熱利用促進の取り組みが評価され、新エネルギー財団の2018年度新エネ大賞審査委員長特別賞を受賞するなど、地中熱利用の先進自治体。諏訪市美術館の視察では、諏訪市役所で諏訪市市民部生活環境課の樫尾課長、同課環境保全自然エネルギー推進係の笹山係長の説明の後、諏訪市美術館を見学。1階部分は経済産業省の再生可能エネルギー熱利用加速化支援対策事業補助金(補助率2分の1)を活用して地中熱暖房システムを、2階部は市単独予算で地中熱冷暖房システムを導入。

 1階部分の設備は、灯油ストーブの代替としてボアホール8本(77m)、ヒートポンプ10?4台、パネルヒーター8台を整備。2階部は、ボアホール4本(77m)、ヒートポンプ10?2台、ファンコイルユニット2台(1台あたり9.0?)、冷暖水パネルヒーター1台(2.4?)を導入しています。総額7,468万円(うち、1階部の1,375万円が経産省補助金)。


◆「ZEH化等による住宅の低炭素化促進事業」で地中熱導入した「ダイワテック地中熱体感ショールーム」


 午後はダイワテックの体感ショールームを視察。現在、環境省「環境技術(ETV)実証事業」の計測を行っている体感ショールームにおいて、会社の事業内容や地中熱の取り組みについてダイワテックの和田保守社長、環境省「環境技術(ETV)実証事業について同社アドバイザーの藤森真弓氏が説明。

 経産省2018年度ZEH支援事業を活用して整備。先進的再エネ熱等導入支援事業の上乗せを受け、計160万円の補助金を整備。面積35.16㎡のショールームが対象で、一次側は71.5mのボアホール(掘削径188㎜)、地中熱ヒートポンプ(定格冷房能力5.4?、定格暖房5.5?)を整備し、夏季はファンコイルユニットとパネルヒーターで冷房、冬季はファンコイルユニット、パネルヒーター、パネルコンベクター、床暖房で暖房するシステムになっています。


 見学会を主催する山梨県では2016年から地中熱普及に向けた啓発活動としてセミナーや見学ツアーなどを積極的に実施しており、昨年2017年は東京都立川市内のIKEA立川等の見学会も行っています。


※見学ツアーの主催は山梨県エネルギー局エネルギー政策課( www.pref.yamanashi.jp/energy-seisaku/index.html )です。