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名盤

2026.05.04 20:55

銀座のキャバレー「白ばら」の閉店が物語る現実。見知らぬ土地での不安、郷里を一にするもの同士、なんてのは。

入会案内を送れども数十名に対して一名の加入があるかないか。会員数は減少、というよりも「著しい」減少にて年イチの会報誌を発行するにも会費のみではままならず、善意の寄付にどうにかトントン。がいつまで続くか。伝統有する郷里の母校同窓会の関東支部の話。

役員の平均年齢や古希を下らず、悲しいかな最若手が私。目下、三つ年上の先輩が支部長をつとめるも医師から宣告を受けるはあの病であり、今期限りで退任を、との申し出に青ざめる副支部長二人。うち一人が不肖私であり。

誰が後釜になろうともあと数年が限界、との見方が大勢占める中にあって、機を見るに敏な支部長、自らの退任のみならず支部の解散も併せて言及するに、「待った」かけるは大先輩のYさん。私は解散に反対だ、解散ありきで物事を進めるは解せぬ。そもそもにオレたちがこの組織の為にどれほどの想いで尽くしてきたか云々と。

いや、何もそこは否定するものにあらず、集団よりも個が優先される時代。会員数の減少はこの組織に限らず。いかんせん時代が味方せぬ、それこそが悲しい現実。あくまでも任意の団体にてそこまで無理して存続を図る意義や、と物腰穏やかに説いたつもりが。「無責任」との相手の一言に。

加熱する両者の応酬に下手に口を挟まば、じっと下を向く他の役員、勿論、私も言わぬが花と。そういう時の役回りは年配者のはずも、らしき気配なく。「おい、老いぼれ、口を慎め。その年齢にもなって支部長の苦悩が分からんのか」

とは言わなんだけれども、双方の顔が立つよう、泥塗らぬよう宥めに宥め。冷静さを取り戻した両者が非礼を詫びて。閉会後、Yさんを見送るに御機嫌にて。何とも呑気な。そう、肝心な結論はもちろん。

東京都写真美術館にて催されしユージン・スミス写真展にて目を惹くはその一枚。セロニアス・モンクの横顔。そう、ジャズ奏者であり。作品こそが全て、それ以上でもそれ以下でも、あとは読者が勝手に、と前掲の武論尊著に見るも、その出来事の背景や舞台裏を知らばより。

世に見ぬ歌を歌ってみよ、と言われて相手を魅了できるか、即興とはかくも奥深きものにて。これがクラシックならば曲名に主旋律が思い浮かぶもジャズとあらば。即興のジャズか譜面のクラシックか。音楽なる括りは同じなれど似て非なる分野。ピアニストはどちらが上か、なんてのは。

全てが即興、ゆえにそこに曲名なく、ただ「ケルン」とだけ。ファンならずとも知る伝説のコンサート、ジャズの名盤であり。成功の舞台裏に18歳の少女あり、とは初耳。アートセンターにて上映中の映画を。映画館はシモキタに限らず。

(令和8年5月5日/2993回)