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NPO法人YouToo

ホモソーシャル〜男同士の絆と周縁に置かれる女性の構図

2026.05.09 05:46


 読書会で読む「100分de名著 フェミニズム」も最後の日、ラストの章は、上野千鶴子さんと読むセジウィックの『男同士の絆』でした。

 英文学者セジウィックは、イギリス文学の分析を通じて「ホモソーシャル(男同士の絆)」という概念を提唱しました。男性同士は、友情・連帯・競争といった強固な絆で結ばれ、女性は男性の間に欲望の対象として存在する。そして、同じ対象を選択するライバルがいるというルネ・ジラールの「欲望の三角形」のモデルを使い、「性愛の三角形」として説明しました。そして、これは19世紀後半、絵画の世界でも多く描かれているというのです。例えば、エドゥアール・マネの『草上の昼食』など。これは、当時も「現実の裸体の女性」を描いたことが「不道徳」とされサロンで落選、その後、落選展に展示されても同じ理由で批評家に批判されるなどスキャンダルを巻き起こしたとあります。

 上野さんはこの三角形をわかりやすく、円の中の男性とその外にいる女性、という図を使って説明しています。男性同士のパワーゲームが終わらない限り、世界は家父長制という崩れない構造を維持し続けるということなのでしょう。上野さんは最後にこう結びます。

 今日本では家族が盤石なものだとは思えなくなって来ています。たとえ結婚していてもおよそ三組に一人が離婚する時代です。そうやって家族が脆弱になっていけばいくほど、親密な人間関係に対する期待と依存は高まります。では、親密な人間関係を育むにはどうすればいいか。関係はお金では買えません。ただ時間と経験を配慮とともに共有することによってしか、育まれません。それを男性にも学んでほしいですね。

 「男社会でいかに評価されるかというパワーゲームから降りること」が、生きやすい社会をつくることにつながります。フェミニズムは「ホモソーシャルな支配構造を解体する」という方法でそこへ向かうという意義を再確認できる読書となりました。

 男性中心社会の構造(読書から図にしたトップの画像): 

  三つの概念