◇『「静かにしなさい」では届かなかったもの』
以前、私の本『幸せの入り口屋 盲導犬シエルと歩いた幸せの道』を読んでくださった高校の先生から、ご連絡をいただきました。
「学校の授業の中で、お話をしてもらえませんか?」
そんな嬉しいお声がけでした。
私は先生に、「アイマスクによるホームルーム」を提案しました。
「子どもたちは、日々の学校生活の中で、目に見える多くの情報に囲まれて過ごしています。しかし、本当に大切なもの――人の気持ちや、自分の内側の声、思いやりなどは、目には見えません。 一度、視覚を離れてみることで、そうした大切なものに気づくきっかけになるのではないでしょうか?」
先生は「アイマスク」の意味に強く共感してくださり、 「非常に意味のある授業になると思います」 と賛成してくださいました。
こうして今回の「アイマスク・ホームルーム」が実現しました。
当日は、3年生の生徒さんたちが、アイマスクをつけ、とても真剣に私の話を聴いてくれました。 講演後のアンケートを読ませてもらうと、“アイマスク体験によって何が起きたのか”が、少し見えてきました。
「音に過剰に反応してしまい、ちょっと怖かったです。」
などの、見えないことについての感想や、
「私は、見えていることが当たり前だと思っていたけれど、当たり前じゃないことだと気づけた。」 といった感謝の気づきが書かれていました。
生徒さんたちは、“見えない”を少し身体で感じながら、“当たり前”や“生き方”について考えてくれたようです。 さらに、
「自分も誰かの支えになれるよう頑張ります。」 と、新しい決意をしてくれた人もありました。
今回、講演が始まる前の教室には、高校生らしい若さがあふれ、大きな声や、ザワザワした空気がありました。 先生の「静かにしなさい」という声も聞こえていました。 ところが、「アイマスク」の時間が進むにつれて、空気が少しずつ変わっていったのです。
真剣な雰囲気が広がり、その場が一つになっていくような、一体感を感じました。
私は、この「アイマスク・ホームルーム」がもたらしてくれる、不思議な力と可能性を強く信じています。 社会に出る前の生徒さんたちに、何か一つでも新しい「幸せの入り口」を見つけてもらえたなら、幸せの入り口屋として、こんな嬉しいことはありません。
また、生徒さんの中のお二人が、こんな胸がキュンとなる感想を書いてくれていました。
「生き方がとても素敵だと思いました。」
「目も見えないのに東に来てくれて、ほんとにありがとうございました。」
こちらこそ、行かせてもらえたことに感謝しています。
「アイマスク効果」を教えてくれ、私自身の「幸せの入り口」を示してくれたのは、「東」の生徒さんたちでした。 応援する側の私が、逆に応援されていました。
目を閉じた時間の中で、生徒さんたちは“見えない大切なもの”に触れてくれていたのかもしれません。 私も負けじと、出逢ってくれた皆さんの未来を、これからも応援していきます。
※写真は、代表の生徒さんが、私にお礼を伝えてくれた時の写真です。 (SNSへの投稿の許可をもらいました)