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NPO法人名古屋外国人共生支援協会

外国人支援で大切なのは日本語だけではない

2026.05.31 07:12

先日、出入国在留管理庁が公表した「令和7年度 在留外国人に対する基礎調査」と、笹川平和財団の「共生社会モデル構築ハンドブック」を読む機会がありました。どちらの資料にも共通していたのは、外国人住民が地域で安心して暮らすためには、日本語教育や在留資格の支援だけではなく、生活全体を支える仕組みが必要だという視点でした。


当法人では2019年の設立以来、日本語教室の運営、生活相談、国際交流活動などに取り組んできました。その中で感じてきたのは、「本当に困っていること」は相談の入口では見えないことが多いということです。例えば、「在留資格について相談したい」と連絡をいただいても、お話を伺ううちに、仕事の悩みや家族関係、子どもの教育、地域での孤立など、別の課題が見えてくることがあります。反対に、「生活の相談」から始まり、結果として在留資格や行政手続きの支援が必要になることもあります。


今回読んだ基礎調査では、公的機関への相談で困ったこととして「どこに相談すればよいか分からなかった」という回答が多く見られました。

この結果は、当法人に寄せられる相談とも重なります。実際、「何に困っているのか自分でも整理できない」「まず誰に相談すればよいか分からない」という状態でご連絡をいただくケースは少なくありません。


また、笹川平和財団のハンドブックでは、多文化共生は自治体だけでなく、NPO、学校、企業、地域住民などが連携して取り組むものだとされています。

私たちも活動を続ける中で、外国人住民を支援するというより、「地域の中で困りごとを一緒に解決する」という感覚を持つようになりました。外国人だから特別なのではなく、同じ地域で暮らす住民として、必要な情報や制度につながるお手伝いをする。その積み重ねが、多文化共生につながるのだと思います。


当法人の理念は、

「困っている人を助けたい。」

です。


今回、二つの資料を読みながら、これまで現場で感じてきたことが、全国的な調査や実践事例の中でも共通する課題として示されていることに勇気づけられました。これからも外国人住民と地域社会をつなぐ存在として、一人ひとりの困りごとに向き合いながら活動を続けていきたいと思います。


笹川平和財団「外国人住民との共生ハンドブック」

出入国在留管理庁「令和7年度在留外国人に対する基礎調査結果」概要資料&報告書