G.コネソン クラリネットとチェロのための「ディスコ・トッカータ」 (1994)
バロックから私たちの時代の楽曲で祝うベートーヴェン250歳 10夜のオマージュ「第2夜」の2曲目は異色の楽曲。
G.コネソン クラリネットとチェロのための「ディスコ・トッカータ」 (1994)
現代作品には古典音楽とポップスとの垣根が無い曲がありますが、この曲はイヤハヤ!
こちらがその動画です。
ギヨーム・コネソンの名前に馴染みのない方は多いと思いますが、1970年生まれのフランスの次世代を担う逸材で、革新的な作品を世に送り出しています。
母国のオーベルヴィリエ国立高等音楽院で教鞭を取る一方、スコットランドのロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団と提携。作品は管弦楽、声楽、室内楽などに及ぶ一方、舞台音楽や映画音楽なども手掛けています。
コネソンはブローニュ=ビヤンクール国立高等音楽院、およびパリ国立高等音楽院で学んだ。古典音楽から現代作品までの影響はもちろんのこと、バーナード・ハーマンやジョン・ウィリアムスらの映画音楽、さらにはジェイムス・ブラウンのファンク・ミュージックの洗礼も受けてきました。
まさに私たちの時代の作曲家です。
「ディスコ・トッカータ」はタイトル通り、バロック音楽とディスコ・ミュージックのエッセンスを融合したもの。
コネソンの言葉を引用しましょう。
「1970年代末に向けてナイト・クラブで大流行りしたディスコ・ミュージック。それらから2つの要素をこの『ディスコ・トッカータ』に取り入れた。一つは執拗に繰り返されるリズム・パターン、もう一つはギターで奏でられるメロディックな反復楽句である。古典音楽とは異なる時代の音楽要素を使う先進的なアイデアで、古典音楽の境界をより発展させようと試みたのだ。結果、早いテンポの執拗な音楽は私をバロック音楽のトッカータへと導いた。トッカータでは器楽的な名人芸が表現媒体となっているからだ。私は今日のポピュラー音楽とバロック音楽との類似性にいつも魅了されてきた。私はこの『ディスコ・トッカータ』に、双方の音楽のスタイルをブレンドするという抵抗し難い挑戦を見出したのだ。」
クラリネットとチェロによる3分弱のノリノリの曲で、まるでヴォーカルとベースのデュオを彷彿させる。曲が終わりしな「Yeah!」と歓声が上がりそです!