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脳性麻痺ライター・著者 東谷瞳  |障害と生きる日々

4.「違い」は距離ではなく、出会いのきっかけになる

2026.06.01 22:56

「あの人、なんとなく話しかけづらい」

そう感じたことはないだろうか。

見た目や雰囲気、話し方や動き方。

自分と“何かが違う”と感じたとき、人は無意識に距離を取ってしまう。

それはきっと、特別なことではない。

むしろ、とても自然な反応なのだと思う。

でも、その“違い”は、本当に距離を生むものなのだろうか。

あるとき、Flowerの中でこんな話が出た。

「話したことがないのに、勝手なイメージを持ってしまっていないか?」

その言葉に、少しドキッとした。

知らないから、不安になる。

不安だから、距離を取る。

距離を取るから、ますます知らないままになる。

そんな循環の中で、“違い”はどんどん大きくなっていく。

でも、実際に関わってみると、その印象は簡単に崩れることがある。

話してみたら、思っていたよりもずっと普通だった。

一緒に笑っているうちに、違いなんて気にならなくなった。

むしろ、その人だからこそ見える景色や考え方に、ハッとさせられることもある。

違いは、壁ではなかった。

むしろ、新しい視点に出会う“入り口”だった。

Flowerの中では、「違いがあって良かった」という言葉が自然に出てくる。

もしみんなが同じ考えだったら、答えは一つしかなくなる。

でも、違うからこそ、いろんな見方が生まれる。

その積み重ねが、関係を深くしていく。

ただ、そう簡単に割り切れない現実もある。

実際に、「障害があるから嫌だ」と言われてしまうこともある。

見た目や動きだけで判断されてしまうこともある。

そういう言葉に触れると、やっぱり苦しくなる。

どれだけ「違いは大切だ」と頭でわかっていても、

受け入れられない現実に直面すると、心は揺れる。

だから、「違いはいいものだ」と簡単に言い切ることはできない。

でも、それでも思う。

違いがあるからこそ、出会える人がいる。

同じでは出会えなかった関係。

同じでは気づけなかった視点。

同じでは生まれなかったつながり。

もし、あのとき少しだけ勇気を出して話しかけていなかったら、

今の関係はきっとなかった。

違いは、たしかに最初の一歩を重くする。

でも、その一歩の先にしか見えない景色がある。

距離をつくる理由にするのか。

出会いのきっかけにするのか。

その選び方は、私たち一人ひとりに委ねられているのかもしれない。