“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二百二十九通目『仲間と自分を甘やかさない』
◆“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二百二十九通目『仲間と自分を甘やかさない』
君がもしグループで活動しているなら、仲間に対してこんな言葉をかけたことはありますか?
「新曲の練習はどこまで進んだ?」
「次の公演の準備はできている?」
「一度MCのリハーサルをやっておこうか」
こういう声かけをすると、「真面目かよ」「厳しい人だ」「面倒だなぁ」「今、やらなくてもいいじゃん」と思われそうと考えたりしませんか?
そんな風に考える必要はありません。なぜなら、それは仲間を責めているのではなく、お客さんにより良いパフォーマンスを届けるための当然の確認だからです。
ステージに立つ以上、観に来てくれた人には少しでも良いものを見せたいですよね。「もっと感動してほしい」「もっと楽しんでほしい」「もっと自分たちを好きになってほしい」。
そう考えるなら、準備や練習の状況を確認し合うのは当たり前のことです。
むしろ何も言わず、問題があることを知りながら放置する方が無責任です。
ただ、ここで一つ大切なことがあります。
「仲間を甘やかさないためには、まず自分自身を甘やかしていてはいけない」ということです。
人は不思議なもので、自分ができていないことを他人には言いづらいものです。
自分が十分な練習をしていないのに、「ちゃんと練習してる?」と他人にはなかなか言えません。自分が準備不足なのに、「準備は順調か?」とも言いにくいはずです。
それは、どこかで後ろめたさを感じるからなのです。
だから仲間に対して必要な言葉をかけられる人は、実は普段から自分自身にも厳しい人が多いのです。
「自分の課題から逃げない」
「自分の練習をサボらない」
「自分の準備を後回しにしない」
そういう人だからこそ、仲間にも「もっと良くしよう」と胸を張って言えるのです。
グループ活動は仲良しクラブではありません。もちろん仲が良いことは素敵なことです。
でも、本当に良い仲間とは、お互いを成長させられる仲間のことではないでしょうか。
甘やかし合う関係ではなく、高め合う関係。ことなかれ主義ではなく、積極的に課題解決に向かい合う姿勢。「まあ、いいか」を増やすのではなく、「もっと良くしよう」を増やすチームメイト。
その第一歩はいつだって自分自身から始まるのです。仲間に厳しくなる前に、自分に厳しくあってください。仲間を成長させたいなら、まず自分が成長してみせるべきです。
そうして初めて君の言葉には重みが生まれるのです。
グループの品質を上げるために必要なのは、誰か一人の才能ではありません。仲間を甘やかさず、自分も甘やかさない覚悟を全員が持つようになってください。
以上
「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二百二十八通目」は2026年6月3日の記事
「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二百三十通目」は2026年6月17日の記事