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“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二百二十九通目『仲間と自分を甘やかさない』

2026.06.09 22:00


◆“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二百二十九通目『仲間と自分を甘やかさない』


 君がもしグループで活動しているなら、仲間に対してこんな言葉をかけたことはありますか?


 「新曲の練習はどこまで進んだ?」

 「次の公演の準備はできている?」

 「一度MCのリハーサルをやっておこうか」


 こういう声かけをすると、「真面目かよ」「厳しい人だ」「面倒だなぁ」「今、やらなくてもいいじゃん」と思われそうと考えたりしませんか?

 そんな風に考える必要はありません。なぜなら、それは仲間を責めているのではなく、お客さんにより良いパフォーマンスを届けるための当然の確認だからです。

 ステージに立つ以上、観に来てくれた人には少しでも良いものを見せたいですよね。「もっと感動してほしい」「もっと楽しんでほしい」「もっと自分たちを好きになってほしい」。

 そう考えるなら、準備や練習の状況を確認し合うのは当たり前のことです。

 むしろ何も言わず、問題があることを知りながら放置する方が無責任です。


 ただ、ここで一つ大切なことがあります。

 「仲間を甘やかさないためには、まず自分自身を甘やかしていてはいけない」ということです。


 人は不思議なもので、自分ができていないことを他人には言いづらいものです。

 自分が十分な練習をしていないのに、「ちゃんと練習してる?」と他人にはなかなか言えません。自分が準備不足なのに、「準備は順調か?」とも言いにくいはずです。

 それは、どこかで後ろめたさを感じるからなのです。

 だから仲間に対して必要な言葉をかけられる人は、実は普段から自分自身にも厳しい人が多いのです。


 「自分の課題から逃げない」

 「自分の練習をサボらない」

 「自分の準備を後回しにしない」


 そういう人だからこそ、仲間にも「もっと良くしよう」と胸を張って言えるのです。


 グループ活動は仲良しクラブではありません。もちろん仲が良いことは素敵なことです。

でも、本当に良い仲間とは、お互いを成長させられる仲間のことではないでしょうか。

 甘やかし合う関係ではなく、高め合う関係。ことなかれ主義ではなく、積極的に課題解決に向かい合う姿勢。「まあ、いいか」を増やすのではなく、「もっと良くしよう」を増やすチームメイト。


 その第一歩はいつだって自分自身から始まるのです。仲間に厳しくなる前に、自分に厳しくあってください。仲間を成長させたいなら、まず自分が成長してみせるべきです。

 そうして初めて君の言葉には重みが生まれるのです。

 グループの品質を上げるために必要なのは、誰か一人の才能ではありません。仲間を甘やかさず、自分も甘やかさない覚悟を全員が持つようになってください。

                                               以上


「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二百二十八通目」は2026年6月3日の記事

「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二百三十通目」は2026年6月17日の記事