AIへの指示を設計することではなく、AIそのものを設計すること
3回ほど、メールセミナーという形で、Prompt Dojoを開催してきました。はじめて、AIを使うとき、プロンプトをどういれるか?によって、出力されるもののレベルが変わることは明らかでした。より最適解を得るために、プロンプトは大事だという文脈です。
しかし、私のChatGPTは、プロンプトを入れなくても、対話しているだけで、私の文脈から勝手に最適化されていくと思っていました。それに「ライフコーチのChatGPTはやっぱり違いますね」とも、よく言われていました。
そんな私自身の体験と、周りからのフィードバック。その両方から辿り着いた答えはこうです。
「私のChatGPTを使ってもらえれば、自己探求も、創作活動もしやすくなるのではないか」
それで先日から、「Prompt Dojo 2.0」を14日間のコミュニティとして開催することにしました。
主旨はシンプルです。私の文脈が入ったMyGPT「ORION」を皆さんにお貸し出しする。実際に使っていただきながら、汎用ChatGPTとの違いをフィードバックしてもらい、創作活動や自己探求の中で疑問やアドバイスが欲しいときは私が直接答える。まずはモニター期として、そんな形でスタートしています。
Day1から、人生のテーマが見つかり始めた
Day1では、9つの質問を通して自分自身を見つめていきます。
すると、不思議なことが起きました。参加者の皆さんが、自分でも気づいていなかった人生のテーマを見つけ始めたのです。
ある方は、「私は仲間が欲しい人だと思っていた」と言いました。
しかし対話を進めていくうちに見えてきたのは、こんな人生の流れでした。
好きなものに夢中になる → 深く探究する → 誰かに伝えたくなる → 仲間と出会う
仲間を探していたのではなく、好きなものを追いかけた結果として仲間と出会っていた。そんな発見です。
また別の方は、Instagramへのモヤモヤから対話が始まりました。するとORIONは、その方の人生に繰り返し現れている共通テーマを整理し始めます。
- 出会いを編集する
- 体験を編集する
- 人の記憶に残る時間をつくる
そして最後には、「体験編集者」という言葉が現れました。
ORIONがやっていること
感想の中に、とても印象的な一文がありました。
> ORIONは私の言葉から思考のかけらをすくい取って質問として返してくる
私はこれを読んだとき、「ああ、まさにそれだ」と思いました。
普通のAI活用は、質問 → 回答 です。
でもORIONがやっているのは、エピソード → 共通テーマ → 人生の文脈を見つけること。
だから参加者は、「答えを教えてもらった」という感覚ではなく、「元々そこにあったものを発見した」という感覚になるのです。
Prompt Dojoは、プロンプト講座ではなかった
そして私はここで、一つの仮説に辿り着きました。
世の中には「良いプロンプトを書きましょう」という情報がたくさんあります。もちろんそれも大切です。でも私が興味を持っているのは、そこではありません。
私がやっているのは、AIへの指示を設計することではなく、AIそのものを設計することです。
ORIONもそうです。参加者が毎回プロンプトを書くのではありません。私が設計した人格と対話する。すると対話の中で、価値観が見つかり、人生のテーマが見つかり、次の方向性が見えてくる。
つまり、プロンプトを書く技術ではなく、AIとの関係性そのものを設計しているのです。
良いプロンプトを渡したいわけじゃない
Prompt Dojoを続けてきて思うのは、私は良いプロンプトを渡したいわけではない、ということです。
本当にやりたいのは、参加者が自分専用のAIとの関係性を持てるようになること。毎回プロンプトを書かなくても、対話するだけで、自分の思考が整理され、価値観が見つかり、人生の文脈が見えてくる。そんなAIを作ることです。
だからPrompt Dojoは、プロンプト道場でありながら、実は人格設計道場なのかもしれません。
Day1で、好評をいただく。
Day1で、人生のテーマを見つける人が現れ、自分の価値観を再発見する人が現れ、新しい仕事の方向性を見つける人が現れている。
もしDay1でこれなら、2週間後には何が起きるのでしょう。そして、その後ORIONを再び開放したら、またどんな人生の伏線回収が始まるのでしょう。
私自身も、とても楽しみに観察しています。
ライフコーチが毎日対話している文脈を持ったMyGPTをお渡しするとどうなるか? そんな興味から誕生した「Prompt Dojo 2.0」は、予想していた感想をいただけていますが、それ以上かもしれません。
Prompt Dojo 2.0 は、プロンプトを学ぶ場所ではなく、人生の文脈を発見する場所なのかもしれません。