新野隆JEITA代表理事/会長が新就任
新野隆JEITA代表理事/会長
385社/団体が加盟する一般社団法人電子情報技術産業協会(漆間啓代表理事/会長 JEITA)は、6月10日に開催した「第16回定時社員総会」で、漆間啓(三菱電機社長CEO)が一年間の任期満了で退任。新野隆(NEC会長)が代表理事/会長に就任した。
新野会長は、1977年京都大学工学部卒業後、 NEC入社、2011年取締役執行役員常務 、2016年代表取締役 執行役員社長兼CEOに就任。2021年、副会長、2022年から会長を務めている。
これから1年の課題とJEITAの取り組みについて、新野会長は「1つ目は、我が国の「デジタル産業」の発展に向けて、産業横断の取り組みを進めていく。
デジタル産業は、成長産業であるのみならず、社会のあらゆるインフラに深く組み込まれていることから、その基盤システムを担う産業。最近の AI をめぐる動きに見られるような、社会のあらゆる側面の SDx化(Software-Defined everything)に向き合うことが、JEITA としての主要な課題のひとつ。AIは、実験的な活用から、社会実装へと移行しており、いま問われるのは、AI を導入したかどうかではなく、AI を前提として、産業や社会の仕組みそのものをどのように変革していくか。今後は、AI を活用しながら、現実社会そのものを高度化していく取り組みが重要となる。 製造や制御などの現実社会の領域でAIを活用する、いわゆるフィジカルAIは、我が国デジタル産業が強みとしなければならない分野。リアルな現場データとデジタルを融合し、実世界で価値を生み出せることこそ、日本の産業界の強みであり、競争力の源泉になると考えている。 とりわけ、SDV(Software-Defined Vehicle)は、我が国の産業における重要性からしても、また現に激しい競争が行われていることからしても、特に重視しなければならない。こうした観点から、JEITAでは、秋の「CEATEC」で「Japan Mobility Show bizweek」と併催することを始め、様々な業種やスタートアップと電子情報産業の連携の深化を図っていく。
2つ目。デジタルを活用した産業と社会の構造改革に貢献したい。
官民で機運が高まっている産業データスペースの社会実装を進めるため、JEITAに今月(6月)設置した「デジタルエコシステム検討会」の議論を進めていく。産業データスペースの実装には、相互信頼、一体感の醸成が不可欠。この検討会には JEITA 会員内外の幅広い産業界のプレイヤーが参加してお
り、そこでの議論を深めることで、産業データスペースの社会実装に貢献してまいりたい。
3つ目。激しく変化する国際経済環境に対応していく。
地政学リスクや経済安全保障の重要性の高まり、サプライチェーン分断のリスクなど、国際経済の足元でその秩序が大きく揺らいでいる。とりわけ、半導体や電子部品は、AI 時代の産業や社会を支える重要な基盤であり、その安定供給と競争力強化はますます重要になっている。サイバーセキュリティを巡っては、AI の進歩によってこれまで見つかっていなかった脆弱性が発見されるなど、新たな段階に入った。
こうした中にあっては、JEITA は国内外の情報を入手し、会員と幅広く共有するとともに、各国政府の政策に対応し、また政策作りに貢献するなど、力を尽くしていく」と就任あいさつで語った。