絵本『かみさまいっしょうのおねがい!』
2026.06.21 00:00
「ちこくだ、ちこくだ。」と主人公が登校するシーンからこの物語がスタートします。様々なシーンで何度も繰り返される小さな神様へのお願い。「神様もことあるごとにお願いばかりされたらたまらないだろうなぁ・・・」とぼんやり考えながら読み進めました。
大人ほど経験値のない子供にとっては小さなことでもピンチ、そして小さな願いさえも誰かの力を借りてでも叶えたい衝動に駆られるのもわからなくもありません。今でこそメンタルがかなり強い私でも、子供の頃は蚤の心臓で心のどこかで似たようなことを唱えていたような気がします。
この仕事をして感じることはその子供にとっては、ピンチな時にこそ頼れる相手がいることを示し、親や周りの愛情を一身に受けていたからこその心象であるということがわかります。つまり子供は自分だけでは解決できない問題に直面すると、親や身近な大人のような「頼れる存在」を求めるという延長線上このようなことになるのではないかと考えます。
物語の進行とともに主人公は些細なお願い事ではなく、心の底から『かみさまいっしょうのおねがい!』と真剣に祈る出来事に遭遇します。この絵本は子供に向けて書かれたものですが、実は我々大人にも通じる普遍的考え方を促す作品とも言え、奥の深いテーマとして私たちが生涯をかけて自問自答する作品のような気もします。