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平和の和も考えた—森保一監督の漢字と、分断されたW杯

2026.06.14 03:38

2025年6月11日、JFAと日本漢字能力検定協会の共同企画「全力蹴球プロジェクト」の発表イベントが京都市の漢字ミュージアムで開催された。北中米W杯開幕ちょうど1年前のこの日、森保一監督は決意の一文字として「和」を披露した。


森保一監督に「平和の和ですか?」と、尋ねた。

監督は、「平和の和も考えて、争いではなくて、人と人が争うことなく和みの中で繋がっていくというところも考えさせていただきました」


「ただその前に」 と監督は続けた。勝負事としてのチーム作り、「和を以て貴しと為す」、「和して同ぜず」——その先に、平和がある。監督が選んだ「和」という漢字は、平和を包含していた。

あれから1年。2026 FIFAワールドカップが北米で開幕した。


大会開幕直前、ソマリア人審判のアルタン氏が有効なビザを持ちながら米国入国を拒否された。その後、UEFA主催大会の主審に任命された。

UEFAのチェフェリン会長は「Football brings people together」と述べた。


サッカーは人々をつなぐ——それは理想だ。今大会は、その理想が試されている。


京都で監督はこう続けた。「スタジアムで試合が終わった後にゴミを拾って帰るとか、そういうことはおそらく日本人がやって、他国がそれを良いことだと認めて実践してくださってる国はあると思います。そういうところは本当に世界の舞台で、ピッチ上だけではなくて、いろんな価値観や文化を表現できればなと思っています」


「和」は勝利のための哲学であり、同時に、人と人が争うことなく繋がるという願いでもある。監督はそれを「も考えた」と言った。主語ではなく、包含として。


分断されたW杯の中で、日本代表が掲げる漢字一文字の重さが、1年前とは違って見える。

TEXT:Tomoyuki Nishikawa / SportsPressJP