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Fashion Source / Hitomi’s Log

RITZ代官山へ 。『かないずむ』が、届いた日

2026.06.15 22:00

独立20周年の今月、RITZに行ってきた。

かないさんとのつきあいは、独立前の2005年から。もう21年になる。

今回は、先日書いた「30歳の100万円、その20年後の実験結果」の記事の話をした。サムネイルに、2005年と2026年のかないさんと私の写真を並べて載せたんです、とスマホを見せたら、かないさんが「こわっ、こわ」と言って笑っていた。

私はそんなに変わっていないように見えたけれど、かないさんはすっかりグレーヘアになっていた。めちゃくちゃ似合う。でも2005年と2026年が一枚のサムネイルに並ぶと、確かに、時が経ちすぎていた。


今年に入り、かないさんがじいじになった。そしてこの日、息子さんの仕事のことを聞いた。子どもの頃のサマーキャンプが今の仕事の原体験になっているという。ああ、あの話がそういうふうにつながったんだ。『かないずむ』に書いてあった。


そう思ったとき、ふと思い出したことがあった。

かないずむというのは、独立前後にかないさんと毎日やりとりしていたメールを、一年分まるごとコピーして作った冊子だ。泣きながら作った。大変だったけれど、残したかった。そして、いつかかないさんの息子さんに読んでもらえたらと思っていた。


それがリリースから約10年後、本当に届いた。

息子さんから、メールが来たのだ。「かないずむを読みました」と。

「つくづく、わたしには運や縁があると思わされました」

そう書いてあった。


ついに届いたんだ、と思った。

そのメールへの自分の返信を、久しぶりに見返した。そこにこんな一文があった。

「『かないずむ』は『やり方』を知ることもできるけど、『在り方』という点で考えてみると——」

在り方。今の私のコンセプト、Art of Beingの核にある言葉だ。2018年に、すでに書いていた。言葉が先にあったのではなく、在り方が先にあって、言葉はずっとあとからついてきたのかもしれない。

20周年の月に、またその記憶が戻ってきた。作ってよかった。残してよかった。そして、かないさんに今もお世話になっていることが、なんだかすごく自然なことに思える。


2005年からずっと、つながっている。

30歳のあの百万円が、かないさんとの縁を生んだ。その縁が冊子になり、10年後、息子さんに届いた。つながりはずっと、生きていた。