目の前がパーッと明るくなった日。「私変われるんだ」と気づいた生徒さんの話 2026.06.21 22:19 今日は、改めて「人の身体には、まだまだ大きな可能性が眠っている」と感じたレッスンでした。ヨガを始めてまだ少しの、ある生徒さんのお話です。その方は、骨盤の前傾と後傾の違いはなんとなく理解できても、「ニュートラル」がまったくわからないというお悩みを抱えていました。スタジオの鏡に映る自分のヨガ姿を見て、思わず驚いたそうです。「自分ではまっすぐだと思っていたのに、こんなに腰が丸くなっていたなんて……。」どう修正したらいいのかわからない。何が正解なのかわからない。そんな戸惑いを抱えながら、ヨガを始めていこうとしている方でした。さらに、その方にはもう一つ悩みがありました。街中のショーウィンドウやガラスに映った自分の歩く姿を見るたびに、「えっ、私ってこんなふうに歩いているの?」と驚いてしまうのです。自分では普通に歩いているつもりなのに、実際には身体が前のめりになり、前傾したような歩き方になっている。変だなと思って身体を後ろに引いてみても、今度は不自然になってしまう。「一体これは何なんだろう……。」理由がわからず悩んでいたそうです。そんな中で受けていただいたのが、肩甲骨ストレッチヨガのレッスンでした。肩甲骨を「寄せる」という動きは、多くの方がなんとなくイメージできます。でも実は、肩甲骨を広げる。背骨から肩甲骨を引き離す。肩甲骨を滑らせるように使う。こうした動きを、これまでほとんど使ったことがない方は少なくありません。この生徒さんも、そのタイプでした。レッスンでは、まず基本から丁寧に。腕の内旋・外旋によって身体がどう変わるのか。どのように身体を支えているのか。なぜ肩こりや肩の痛みにつながるのか。身体の仕組みを一つひとつ説明しながら、体幹ワークへ。そして、その感覚をヨガのポーズへとつなげていきました。さらに、肩甲骨を広げやすくする、ディープストレッチも取り入れました。すると、生徒さんがこんなことを話してくださいました。「今日深く伸ばしたところ、実はマッサージで『ここ、すごく凝っていますね』と言われる場所なんです。」「自分でも本当に辛かった場所だったんです。」「でも今日、自分で伸ばせるんだ、ほぐせるんだって初めてわかりました。」マッサージに行かなければどうにもならないと思っていた場所が、自分自身の力でケアできる。その発見は、とても大きな喜びだったようです。そして、その生徒さんは続けて次のパワーヨガにも参加されました。そこでは、以前から気になっていた「膝が内側に入ってしまう」というお悩みに対して、足の外旋についてお伝えしました。立っているとき。座っているとき。歩いているとき。ヨガのポーズをとるとき。実は、「外旋」と一言で言っても、身体のポジションによって微調整は少しずつ異なります。だからこそ、一つずつ解説し、一つずつ体験し、一つずつ理解していく。「なるほど、こういうことか。」「こんなに違うんだ。」そんな実感を積み重ねていくことが大切なのです。そして、レッスンの終盤。さらに驚くような出来事が起こりました。これまでグラグラして苦手意識のあったバランスポーズが、まるで別人のようにピタッと安定したのです。「あれ?なんで?」「えっ、できる!」ご本人もびっくりしたような表情で、思わず笑顔になっていました。身体を力で固めて頑張るのではなく、正しく支える場所を知り、腕や脚の外旋を理解し、必要な筋肉が働くようになる。すると、今まで難しいと思っていたことが、急に自然にできるようになることがあります。それは魔法ではなく、本来その人の身体が持っていた力が発揮された瞬間なのだと思います。そして最後には――。腕の外旋と足の外旋の感覚をつかんだことで、ヨガが驚くほどやりやすくなりました。姿勢が変わり、歩き方が変わり、身体の悩みが軽くなり、バランスポーズに自信がつき、表情まで明るくなっていく。まるで目の前がパーッと開けたような、生き生きとした笑顔になっていました。私は、その変化を目の当たりにして胸がいっぱいになりました。人の身体には、想像以上の伸びしろがあります。「私はこういう身体だから。」「もう変わらないから。」「年齢的に仕方ないから。」そう決めつけなくてもいい。正しい感覚を知り、身体の仕組みを理解し、ひたむきに練習を重ねていくことで、身体はちゃんと応えてくれます。そして、身体が変わると、心まで変わっていく。悩みが希望に変わり、不安が自信に変わり、世界の見え方まで少しずつ変わっていくのです。変わりたいという気持ち。よりよく生きたいという願い。自分の身体と丁寧に向き合うひたむきさ。今日、私はそんな人の持つ力の美しさに、深く感動した一日でした。ヨガは「できないことをできるようにする場」ではなく、「本来持っている感覚を思い出していく場」かもしれませんね。目の前でグラグラだったバランスポーズがピタッと決まったあの瞬間。あの生徒さんの嬉しそうな笑顔は、きっとこれからも忘れないと思います。