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大阪ブルテオン、7シーズンぶりの頂点 — 西田有志がMVPに

2026.05.17 14:30

2026年5月17日、横浜アリーナで行われた大同生命SVリーグ男子チャンピオンシップファイナルGAME3で、大阪ブルテオンがサントリーサンバーズ大阪にストレート勝ちを収めた。対戦成績を2勝1敗とし、Vリーグ時代を含め通算7シーズンぶり7度目の優勝を果たした。大会MVPには、優勝を決定づけるサービスエースを決めた大阪ブルテオンの西田有志が選出された。

Photo by Akito Mizutani / SportsPressJP


試合後の優勝会見で大阪ブルテオンのトーマス・サムエルボヘッドコーチは、リラックスした雰囲気で関係者やファンへの感謝を口にした。試合内容については、第1セットはトランジションアタックの機会を活用しきれない部分が多かったとしながらも、サイドアウトを確実に取って自分たちで得点機会を作り出していった点を評価した。3セット目で点差を広げた場面では選手たちが勝ち急ぐ様子も見受けられたとしながら、それを自ら乗り越えて1点に集中しカムバックできたことが鍵だったと語った。選手起用については、西川馨太郎を攻撃面とブロック面での強みを見せる狙いで起用したと説明し、出場時間が短かった選手たちも日々のハイレベルな練習でチームの底上げに貢献したと評価した。サーブの指示に関しては、ブロックとディフェンスを重視するチームとしてエースを狙う必要はなく、西田やロペス、甲斐には自分のサーブを打つようにとだけ伝えていたと振り返った。今シーズン西田をキャプテンに指名した理由を問われると、サムエルボ監督は西田が素晴らしくその役割を務め、チームメイトとの距離感や人としての成長を見せたと評価した。キャプテンという役割は一人で背負うものではないとし、アントワーヌや山本、ロペスといった異なるタイプのリーダーシップを持つ選手たちと責任を分け合う形がこのチームのやり方だと説明した。

Photo by Tomoyuki Nishikawa / SportsPressJP


MVPに輝いた西田有志は、タフなシーズンだったがファイナル第3戦まで持ち込み、チームとして素晴らしい立て直しができたことに喜びを口にした。昨夏からトレーナーと二人三脚で合宿を組み、キャプテンとして誰よりも努力してチームの先頭に立つ覚悟で臨んだシーズンだったと明かした。シーズン序盤から中盤にかけては結果が伴わない時期もあったが、その積み重ねが今回の結果につながったと振り返った。

Photo by Tomoyuki Nishikawa / SportsPressJP


今季限りで引退するサントリーのドミトリー・ムセルスキーについては、彼がいたからこそ日本のバレーが強くなり、自身も強気なメンタリティを持てたと最大の敬意を表し、極限の試合を最後に戦えたことへの喜びを語った。優勝後の胴上げにムセルスキーを加えたことについても、その功績への敬意から自然な行動だったと説明した。


同じく今季でユニフォームを脱ぐ大阪ブルテオンの清水邦広とともに優勝を勝ち取れたことについては、6シーズン前に勝てなかった壁をようやく越えられた結果だと深く噛み締めていた。家族への感謝を問われた場面では、自身のコンディションやパフォーマンスは妻の支えがなければ成り立たなかったと述べ、これを美談にするつもりはないとしながらも感謝の言葉を重ねた。ブリザールとのトスのタイミングについては、決勝2日目から自身のアプローチスピードを見直したことで噛み合い始めたと振り返り、今後はロサンゼルス・オリンピックでのメダル獲得を見据えてパフォーマンスを向上させていくと語った。

Photo by Akito Mizutani / SportsPressJP


プロになってから初優勝を経験した山本智大は、日本のリベロの価値を高め、世界で注目される選手になるためにも、自身を見つめ直して日々成長していきたいと抱負を語った。ディフェンス面については、サントリー側も連戦で疲労が溜まっていると見込み、強打だけでなく軟攻やフェイントが増えることを想定した対策が見事にはまったと手応えを示した。

Photo by Tomoyuki Nishikawa / SportsPressJP


一方、敗れたサントリーサンバーズ大阪のオリビエ・キャットヘッドコーチは、大阪ブルテオンのプレーを称賛し、相手のプレッシャーに対応することが非常に難しかったと脱帽した。今日は自分たちのベストな日ではなく、ブレイクのチャンスを逃す場面が多かったと敗因を分析しつつも、シーズンを通して安定したパフォーマンスを発揮し、レギュラーシーズン優勝を経てファイナルまで進出したチームを誇りに思うと語った。AJがファイナルで欠場しメンバーチェンジの選択肢が限られていたことにも触れ、言い訳はしたくないとしながらも要因の一つだったと明かした。


髙橋藍は、負けた結果がすべてであり非常に悔しいと心情を吐露した。同時に、敗者だからこそ学べる点があり、勝負どころで1点を取り切る力や、自身のサーブおよび攻撃のクオリティをさらに高める必要性を痛感したと前を向いた。西田の最後のサービスエースについては、間違いなく敗因の一つだと認め、2戦目以降の西田のギアの上がり方やロペス、甲斐のサーブにも非常にストレスを感じていたと振り返った。今季でユニフォームを脱ぐムセルスキーらとともに勝って終わりたかったという心残りも明かした。

日本でのラストマッチを終えたムセルスキーは、3連戦によるリカバリーの難しさを語り、引退については今は疲労が大きく深く考えることができないものの、後日その言葉が自分に返ってくるだろうと静かに心境を述べた。



TEXT:Tomoyuki Nishikawa / SportsPressJP