第37回山結びレポート(2026年6月20日)
6月20日(土)に第37回山結びを開催しました。
ちょうど梅雨前線が九州にかかっていたこともあり、前日まで座学をするか作業をするか悩んでいましたが、当日は雨が小康状態だったので作業日となりました。
前日から雨が降っていたので、雨水がどう山や土地に流れるかを観察する良い機会でした。水捌けが悪く水たまりができるところ、連日の雨だったのに雨が当たらず乾燥しているところ、雨が集まり川のように流れた跡など、普段では見られないことが多かったです。
一般の方は通らない獣道みたいなところに、2年以上も道を塞いでいた倒木があるのですが、その倒木が雨の道をどう変えているかを観察。
倒木が雨の流れる方向と同じ向きで置いてあると、そこに雨水が集まったり、倒木の面積分の雨が集中したりして、雨水が流れる勢いが加速します。加速すると、さらにその下の雨水と相まって加速していき、土や枝や石などを巻き込んで土砂災害のリスクが上がってしまいます。
そのリスクを少しでも減らすために、今回は倒木を撤去&再利用して、雨水の流れを緩やかにする肩を作りました。雨水の流れをせき止めるように横向きに木を置きます。木を置いて終わりではなく、木が流れないように倒木の枝を活用して杭を打ち固定したり、周りに落ちている落ち葉やツタを使って木の下から雨水や土がそのまま流れないようにフィルターみたいにしたりします。
こうすることで、雨水の流れは緩やかになり、もしここより上で土砂が崩れても、この肩がせき止めてくれます。
ちなみに、朝は小康状態だった雨が、作業を始めると土砂降りに...。みんなでずぶ濡れになりながら1時間くらい作業をすることになりました。体感的には30mm以上は降ってたんじゃないと思うくらいでした。
幸か不幸か、その雨のおかげで、樹木に当たった雨水がどんな風に土に届き、その雨水がどう流れていくのかを観察することもできました。
その後は、いつもの竹林エリアの整備です。
半年くらい竹林エリアを整備して新しい道を作っているのですが、前に作業したところが崩れていたり、ちょっと作業が雑だった場所を治したりと、今回は補修作業がメインになりました。
「ボサ置き」という手法で肩をつくります。先ほどの倒木の処理と同じようなものです。猪がボサの下の植物や虫を食べようと崩している場所が数箇所ありました。今までは竹しかなかった場所に猪の餌があるということは、竹林エリアが再生されてきた証拠です。
梅雨で雨がたまり藪蚊が発生しやすい「竹の節」。切った竹の節のところに水がたまり、そこに藪蚊が卵を産み、夏頃には藪蚊が大発生!ということが竹林エリアにはよくあります。
それを防ぐために、節の部分を貫通ドライバーで抜いて、雨水がたまらないようにしておきます。竹杭として使っている長めの竹は、節に穴を開けて、次の節の手前にノコで切り込みを入れておけば、そこから水が抜けるので安心です。
常連の参加者さんは、手際が良くなりサクサク作業を進めてくれます。初参加や慣れてない人にもやり方をレクチャーしてくれて助かります。
山結びでは、「こうしなきゃだめ!」「こうしなさい!」みたいなことは言いません。やり方をレクチャーしたら出来上がるまで放置です。その後に、作業をした場所を見ながら、どうすればもっと良くなりそうかを一緒に考えて手直しをしていきます。
できてる・できてないは、SOMAが決めるのではなくて自然が教えてくれます。「じゃ、今度来た時にちゃんと機能しているか確認しましょう」で終わりです。あとは、次に来た時にどうなっているかを自らが見て、手直しして、また次に確認します。
参加を重ねるごとに要領や注意点が身についてくるので、頭で理解するだけなく体と感覚が覚えていきます。なので、常連さんがどんどん職人さん化しています。(笑)
午前は土砂降りずぶ濡れでしたが、午後からは雨もやみ気温が上がってので木からの蒸散現象を見ることもできました。雨上がりに遠目から山を見た時に、山に雲みたいなのがかかってることありますよね?その中です。写真を撮り忘れたのでお見せできませんが、イメージは薄ら霧の中にいるような感じです。
<木の蒸散現象>
さて、次回の第38回山結びは7月18日(土)開催です。
8月は猛暑が予想され山結びはお休みになるので、7月にぜひご参加ください。
作業だけでなく、梅雨後の山がどうなっているか、整備した竹林エリアの新緑がどう芽吹いているかなど観察するのも楽しいですよ。
学生さんやお子さん連れも大歓迎なので、ぜひお越しください。
【次回の山結び】
2026年7月18日(土)
9:00~15:30(途中帰宅OKです)
詳しくは山結びウェブサイトで