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思想作家・村中堅宣による著作ライブラリー

二十四節気編・大雪の川辺散歩

2026.07.05 22:03

白がすべてを包みこみ、音は遠くへ沈んでいく。

凍てついた川は、ただ静かに見えて、

その奥では、確かに“帰るべき場所”が呼ばれている。

遡るサケの群れは、終わりではなく始まりへ向かい、

見守るように寄り添う家族の足跡が、雪の上にやさしく残る。

風は冷たく、景色は厳しい。

それでもそこには、途切れないものがある。

命が渡されていくという、静かな約束。

立ち止まり、眺める時間そのものが、

誰かの未来へとつながっていく。

大雪――

すべてが眠るようでいて、

いちばん深く、いのちが動いている季節。

アクリルスタンド