相続開始後に発生した銀行の利子や不動産賃料はどのように扱われる?
2026.08.27 03:53
預金に対する利子、賃貸住宅に対する家賃、土地に対する地代などの、元物(果実を発生させる物)の使用に対する対価を法定果実といいます。
相続開始後に発生するこのような法定果実の帰属については、
遺産分割で最終的に預金や不動産を取得した相続人が法定果実も取得するという考え方と、
遺産とは別個の共同相続人の共同財産として各相続人が法定相続分に応じて取得するという考え方の対立がありましたが、最高裁判所は後者の見解に立つことを明言しました。
したがって、不動産賃料や銀行の利子は、遺産分割の対象とはならず、法定相続分に応じて各相続人が取得する扱いとなります。
なお、不動産については管理費用が発生するのが通常ですが、上記の考え方の場合、これについても法定相続分に応じて共同相続人が負担する形で清算することになると思われます。
しかし、相続人の1人が自ら不動産管理の労力を負担し続け、その他の相続人が全く不動産に関心がなかったような場合など、法定相続分に応じた配分が実態に合致しないような場合もあります。
そのため、実際の遺産分割の場面では、相続人の合意の下、法定果実も遺産分割の対象に含めて遺産分割協議や遺産分割調停を成立させることもあります。