体も心も”再生”していることに気が付ける「まく子」/西加奈子
卒業シーズン、今年年中さんの長女は、年長さんを送るために卒園式に出席。
10時15分に幼稚園に送りに行って、11時30分にお迎えというスケジュールだったので、その間母は、読書チャンス!!!
次女も夫と遊んでいたので、1人でブックカフェへ駆けこんだ。
1時間で読めそうな作品ということで、映画が公開されたばかりの、「まく子」を選んだ。
(結構急ぎめで読んで1時間で読めた!1時間しかないけど読書したいときに、おススメ!)
「まく子」の主人公は小学5年生の男の子。
ひなびた温泉街で、生まれた頃からよく知った同級生たちと過ごす日々の中に、突然、美しい女の子が転入してくる。
自分や、周りの友人の体が大人に変わっていくことに不安を感じながら、思春期の入り口に立っていた主人公が、不思議な魅力を持つ転入生に恋したことで、色んな大人がいて、無理に白と黒に分類せずに生きれば良いという感覚を知る。
読み進めながら、今、5歳の長女は、良いことと、悪いことの中で、悪いことをしないように生きて行けば良い子なのだと考えているし、親である私も、意識せずにそう教えてることに気付かされた。
でも、実際、世の中は、そう単純じゃないわけで、5年生くらいになると、色んな事情に折り合いをつけようとしていくんだ。
主人公は、自分の周りのカッコ悪い大人たちを見て、未来に期待できないと感じていて、どうして大人にならなきゃいけなくて、何のために生きているのか、もやもやしている。
こうした主人公の生々しい感情に触れたら、あの頃の自分の気持ちを思い出した。
私の場合は、思春期のころ、主人公とは逆で、未来に過度な期待をしていた。
ずいぶん楽観的だったし、30代半ばでようやく、未来のための今じゃないって気づいたくらいで、今の足りない自分は、大人になりさえすれば、特別にすごく明るい場所に行けると信じてた。
だから常に今が退屈で、今いる場所じゃないどこかに行きたくて仕方なかった気がする。
大人になることは、自分と違う人を認められるようになること。
自分の考え方を整理して、違う考え方を認められるようになることなのかな。
読み終わったら、「まく子」は、生きていくことへの安堵をもたらせてくれた。
あの頃の自分に授けたい!
5~10年後くらいの娘にも。
特に”永遠でないからこそすべては美しい”と言うフレーズは印象的だったな~。
写真は、公園に咲いていた・・・なんだろ。
キレイなお花。
永遠でないから美しいものと言えば、桜!
間もなくだ!!!
「まく子」を読んだら、お花見への思いが強くなった。
あ、「まく子」ってはなさかじいさんみたい!
お花見に行きたい箇所をピックアップして、全部行けるようにスケジュールを作成中。
お天気次第ではあるけど・・・
楽しみだなぁ。
遊んでばっかりな感じになっちゃったけど、お仕事も。
先日、人材の管理業務を紹介するWEB動画のナレーションを担当させて頂いた。
仕事も、生活も、毎日を大切に。