【SNC2026 GAME5】日本、イギリスに61-57で逆転勝利
2026/7/10 「SUMIDA Nations Cup 2026 in Tokyo」のGAME5で、車いすバスケットボール男子日本代表はイギリス代表と対戦し、61-57で逆転勝利を収めた。マン・オブ・ザ・ゲームには背番号8・赤石竜我(2.5)が選ばれた。
京谷監督「最後は日本の強みのディフェンス」
京谷和幸ヘッドコーチは「最初のシュートが入らずミスが続き、波を向こうに持ってかれてしんどくなってきた」と苦しい立ち上がりを振り返りつつ、「向こうも連戦で疲れていたところもあって、プレスのラインナップを使ったらうまくはまった。あそこの使いどころが今日のポイントだった」と流れを引き寄せた采配を説明。「最後は日本の強みであるディフェンスが勝利を呼び込んだ」と締めくくった。
イギリスのキーマンには前半のうちにファウルトラブルを誘発。「フラットディフェンスラインを作って間に突っ込ませ、しっかりケアしてオフェンスファウルを取る」という日本の守備スタイルを説明し、「ベンフォックスを前半でファールトラップさせたのは、選手2人のコミュニケーションがしっかり取れた結果」と語った。大会前から掲げる「トランジション+ハーフコート」というテーマについても「トランジションの部分は非常にいいので、そこをまず押していく。修正よりもラインナップを変えてオフェンスに変化をつけることを考えている」と現在地を語った。
鳥海連志「課題は残るが、勝ち切れたのは非常に大きい」
鳥海連志は「個人的には色々課題が残る試合だった」としながらも、「チームとして勝ち切れたというのは非常に、非常に、非常に大きい1試合だった」と手応えを口にした。徹底した「早いセット」については「切り替えを早くして、走り勝つというところを意識してます」と説明。イギリスのキーマン対策では「彼がこだわっているところに焦点を当ててやり込んだのはいい方向に転んだ」と守備の狙いが機能したことを認めた。
「このチームがちゃんとイギリスに勝てるという力はずっと言い続けてきた。それが1つ形になった試合だった」と手応えを強調した一方、「個人のシュート力は課題だし、チームとして誰がどのポジションでフィニッシュしていくかまでは作り込めていない」と課題も語った。イギリスの規律あるディフェンスが自身を集中的にケアしてきたことにも触れ、「スペインで得たものをがっつりコートの中に表現するみたいなことはまだできていない」と、海外で磨いたプレーの表現は引き続きテーマだと明かした。
古澤拓也、流れを変えた途中出場
逆転の起点となった「スピードセット」を演出したのが、途中出場の古澤拓也だった。「変わらず準備をして、自分の持ち味を出してゲームの流れを変えるのが今の役割。その準備をしていたことが一番の要因」と、控えの立場から流れを変えた自負をのぞかせた。
逆転後のレイアップは、味方が引きつけたディフェンスの反応を予測してスペースに飛び込んだプレーだったと説明。ノーマークに近い形で決めた3点シュートも、単なる相手の疲労ではなく「2回目のローテーションディフェンスが回ってきたら秋田選手がインサイドでフリーになる」ところまで読んだ上での選択だったと明かした。ただし「4点差5点差6点差はワンポゼッションで追いつかれてしまうのがヨーロッパのバスケットボール。油断はできない」と慎重で、出場メンバーに多いヨーロッパ経験が終盤の判断を支えたと振り返った。
イギリスについては「怪我人が出たり1人来られなかったりと苦しい中でもすごくいいチームを作り上げていた」としたうえで、「そんなチームに勝てたのは自信になった。世界選手権、パラリンピックという目標に向けて、この勝利は大きなピースの1つ」と意義を語り、「夜の試合もあるので、しっかりと勝ちたい」とこの日2試合目への意気込みも見せた。
Photo by Junko Sato / SportsPressJP