効率性をあげて好きなこともしよう。
レッスンもなく、丸一日パソコンの前で作業ができる日は、大変に捗ります。
ただ僕の場合これだけが仕事ではないのでそんな日が訪れるのは稀ですし、むしろ一年中それが続いたらしんどいです。
僕は中高生の頃「テスト一週間前部活禁止」という決まりがどうしても納得できませんでした。単純にトランペットを吹くこと、吹奏楽部が好きで、それを禁止されてしまうストレスがあったことももちろんですが、それ以上に、本来部活動だった時間すべてをテスト勉強に捧げている人が圧倒的にすくないことを実感していたからです。
まあもちろん、部活をすることで顧問の先生がテスト準備ができなくなるなどの事情があることもわかります。
でも、(もしかすると自分を含めたその周辺だけだったかもしれませんが)急に環境を変えられても、時間の使い方が上手にできませんでした。なんか自由になった気分になり、まっすぐ帰宅せずに友達と遊ぶなど大変に効率悪い生活になっていました。
そもそもこのシステムは「テスト勉強は一週間前から開始するもの」という感覚に陥ってしまうので、突然夜中まで勉強し始める人がいて、しかもその人が寝てない自慢とかしようものならウザいことこの上ない。
一夜漬けなど超絶非効率的なことは経験してきた大人が一番わかっているのだから、もっと効率的な方法を教えて実践するように促してみてはどうか、と思います。
個人的には部活をしている時のほうが、帰宅してから時間が限られているので集中して勉強をしていましたし。
同様に受験と部活の関係性にも疑問があります。なぜ受験1年前などを節目に部活を引退しなければならないのか。なぜゼロか10かの選択をしなければならないのか。
それって結局、時間の使い方や効率性を上げる工夫や努力をしようとしない、もしくはそんな発想すら持てないからです。
最近にやってようやく話題に出てきた部活動の短縮。学校の先生の負担軽減ももちろんですが、そもそもあんなに毎日毎日長い時間、何もかも犠牲にして朝も昼も全部練習に使う必要がどこにあるというのか。
結局それって、「やった感」を得ているだけに過ぎず、効果があるとかではないのです。
効率性を上げる工夫や努力は部活だけでなく受験勉強も同じことが言えるはずです。
受験生になると他のことをしてはいけないという風潮は、結局のところ馬の前に人参をぶらさげて走らせているようなものです。問題はそのセッティングを誰がしたか、という点。
ドSじゃないんだから馬は好んで自らそんなストレスフルな設定するわけがありません。
そんな環境設定をするものだから、受験勉強が終わった開放感が大きすぎてその反動で多くの人が勉強をしなくなるんです。これからが本番だと言うのに。
どれもこれも非効率的で、安直なセッティング。個を尊重せずに集団で縛る。
戦後から何も変わってないこの風潮、どうにかならないものでしょうか。やっぱりまだまだ昭和ですね。
個人を尊重し、自己責任の重さを理解させ、それでいて必要あらばサポートをするというバランスで大人が動けたらいいのにな、と思う次第です。
ネット上でも多方面で大変意義のある発信をされている「おのれー」さん、実はトランペットのレッスンにいらしてくださっている生徒さんのひとりですが、おのれーさんの先日アップされた記事がとてもすばらしいのでリンクさせていただきます。
荻原明(おぎわらあきら)