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テマヒマ

永遠

2026.07.22 10:38

こんばんは。


民藝と発酵をモノサシに食を通して健やかな暮らしを提案する古民家セレクトショップ&カフェ テマヒマ プロデューサー,バイヤーの太田 準です。


昨日のことですが、河井寛次郎没後60年記念、ドキュメンタリー映画「何といふ今だ 今こそ永遠 河井寛次郎」上映会を観に京都市京セラ美術館に行ってきました。今年、ニューヨークのジャパン・ソサエティ・ギャラリーで開催された「河井寬次郎 House to House」のプロジェクトで制作された映画です。この映画作りにあたってはクラウドファンディングをされていて、ご支援させて頂きましたので、リターンとして既に映画を拝見していましたが、パソコンで一人見るのと、映写されたものを大勢の皆様と一緒に見るのとでは違いますね。そして違うと言えば「戦争のこと」。映画では、民藝が生まれた背景の一つとして戦争を挙げ、また敗戦を河井寛次郎がどう捉えていたかということが描かれていたのですが、5月初旬と7月下旬とでは随分伝わってくるものが違いました。直近テマヒマブログでも政治的なメッセージを発することが多かったように、この3か月の僕の変化か、そうならざるを得ないような国内外の情勢の変化か・・・。


映画では、河井寛次郎の歩みと、初めての海外個展である今回のNY展までの歩みが描かれいます。個人的にはNY展がどのような展示で、観客はどのような反応だったのかが気になっていました。上映会後、河井寛次郎の孫で、河井寛次郎記念館学芸員の鷺珠江さんと今回のNYの展示会のディレクターのミッシェル・バンブリングさんによるトークイベントがあり、そのあたりも語られました。


展示会タイトルは「HOUSE TO HOUSE」。ジャパン・ソサエティは旧名ジャパン・ハウスだそうで、河井寛次郎の家からニューヨークの家へ。寛次郎さんの「家」(にいるように)というのが展示のテーマになっています。モノとの近さや自由な順路、360°見える展示や新たに作られた什器もそう。家ということでいうと、以前、鷺さんが看板猫の「えきちゃん」がいることで、河井寛次郎記念館が美術館ではあるけど「河井の家」になるということを仰っていた(テマヒマブログ:懸橋をご覧下さい)のを思い出しましたが、ディレクターのミッシェルさんは、鷺さんが記念館にある花器にお花を生ける姿を見て、そこに今も暮らしがあることを感じたというのが印象的でした。

NY展には、本当に幅広い層のお客様がいらっしゃっていたとのこと。陶芸だけでなく、書や彫刻に興味のある方から、暮らしをよくしたいと考えている方まで。ジャパン・ソサエティでの他の展示会と比べてもリピーターの方が多かったのが特徴的だったそう。


河井寛次郎の作風は、中国朝鮮の古陶磁の影響が見られる技巧的な初期、民藝運動の中期、戦後の造形的な/アーティスティックな後期に分けて語られることが多いですが、鷺さんによるとキュレーターのミッシェルさんのセレクトも後期のものが多く、観客の反応も後期のものの反応がよかったそう。一方、寛次郎が残した言葉「書」は英訳がつけて展示していたが、海外の方にも通じる国境を越えた普遍性がある、と仰っていました。タイトル画像は今回の展示会のために作られた冊子の表紙で、河井寛次郎は「光と影」を感じていたのでは?ということをイメージしたそうです。かなりスタイリッシュ。以前もテマヒマブログで書きましたが、海外の人にとって、工藝とか美術とかの垣根はありません。


今回の、NYの展示、映画製作、上映会・・・。様々なことが、様々なご縁やタイミングが繋がったことで、実現、成功したと言います。鷺さんは、いい流れの風が吹いているとうまくいくんです、と朗らかに仰っていて、河井寛次郎の孫ということだけでなく、民藝的な人、作為のない、自然体な方で素敵だなぁと改めて思いました。とてもいいお話、お時間をありがとうございました!


二年前に父を亡くしましたが、亡くなる前に、「看取り」ということについて鷺さんご自身の経験をうかがう機会がありました。亡くなる前に無理にスイッチをオンにせずに、少しずつスイッチをオフにしていく、というイメージをお伺いして、自分自身の母の時のこともあったのですが、それが自分の中の一つの指針となり、有難いことでした。義兄の急逝の時には、そもそも誰もスイッチを手を触れられる状態では無かったわけですが。もちろん義兄自身がスイッチをオフにした訳でもなく・・・・


話が映画から離れてしまいましたが、かえって「何といふ今だ 今こそ永遠」という言葉が響いてきました。新しい戦前を感じさせるかのような今の世相も、大切な誰か、何かを失うということも。。。。


テマヒマは昨日今日火曜日水曜日で定休日でした。明日11時オープンで皆様のお越しをお待ちしております。ランチの11時半、12時のお時間はご予約で残り7席となっています。カフェのご予約もありがとうございます。


それでは明日も好いモノ、好いコト、好いトキをテマヒマで。

今日も一日お疲れ様でした。好い夜をお過ごし下さい。





今開催すべきご縁とタイミングだったという話が印象的でした。こちらもテマヒマブログでまた書きたいと思います。ありがとうございました!



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