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2026.07.31 08:21
お稽古を続けてゆくと、ある一定の基準に達した時、お茶名を頂戴いたします。
茶の名前を拝受するのです。
伝統芸能、日本舞踊なら、名取。
歌舞伎や落語では、襲名。
お花やお茶では先生の一字を頂戴して、自分の名前の一字とで新たな名前が付きます。
お茶名には大抵、宗という字が付いています。
やっと一人前ということでしょうか。武家社会では、武士も元服と言って成長すると、幼名から元服名を名乗りました。
名前が変わると自己認識が変わります。
それまでの子共から立派な大人に変容する。
その切掛けが名前を頂戴する事であったのです。
現在、バーチャル社会では実名を明かさずニックネームや架空名が使われています。
その善し悪しは別として、自分以外のだれかであったり自分の中の違う人格を名乗ることでいつもとは違う在り方を味わったり、違った事を表現したりできるのです。
名前には自分自身の自己イメージが張り付いていますから、その名前を変えることで自己イメージも一新することができるのです。
地位が人を作るとはよく言われることですが、名前を頂くとそれにふさわしい自分自身であろうとすることがその変化や成長を促進してくれるからでしょう。
けじめをつける。区切りをつける。
日本の文化はこのあたりの仕掛けが上手だったように思います。
これも一つのモデリングです。
師匠や先輩たちのように彼らの居るところ、一つ上を目指すのに名前を変えて、決意も新たに次のレベルに進んでゆくのです。
そしてそのことを披露し周知徹底することで、何より自分自身が腹をくくる。
そして周りをその事を祝福することであんな風になりたい。という若年者へのモデルとなることができるのです。
生まれ変わるということでしょう。
そしてもう一つ、自分自身の中で切り替えができることです。
私自身、お茶名を名乗っているときと自分自身の名前を名乗る時では感覚が違います。
ある時、友人が面白い話をしてくれました。
それは私が様々な仕事で身動きが取れないときでした。私は友人に「仕事のカテゴリーが違うので頭を切り替えるのに時間がかかる。すぐにできない。」というようなことを言ったのです。
そうしたらNLPのマスターの彼女は、あるクライアントさんの話をしてくれました。
その方は、バレリーナなのですが、ご存じのようにバレーはとてもレッスンが厳しく毎日続けていないと心身の状態が維持できないのです。
コンディションが悪くてレッスンできない日があると覿面。心身を踊れる状態に戻すのは至難の業だそうです。
でもこの方は一瞬で自分の状態を変換することができるようになったのだそうです。
どのように?
その役柄の名前になりきってそのイメージに入ってゆくのだそうです。着ぐるみに入るように。そうすると身体はその状態を思い出して、バレーを踊れる状態に切り替える事ができるそうです。
名前が持っている力です。
名前のうしろに広がっているイメージがその人の状態を瞬時に変化させたのです。
それ以来、私も、自分自身を切り替えるとき、
名前が持っている力、
お茶名がもつ世界へ入るようにしています。
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