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この道往けば act2

2019年京都遠征第1弾 粟田口隧道

2019.02.07 08:01

この趣味をしていて関西に住んでいたなら、ここを紹介しないわけにはいかないでしょう。

・・・まぁうちが関西かは微妙なとこですが。

個人的には愛発-不破-鈴鹿の古代三関が分かれ目なんですけどね。

現在的には福井県敦賀市、岐阜県関ケ原町、三重県鈴鹿市を結ぶラインとおもってるんですけど、おっとこれも余談(笑。


なんにせよ、ここは超有名物件です。

しかし観光地としての紹介は多いですが、こういうレポは意外と少ない。

メジャーもマイナーも雑食が当ブログのコンセプトならば、やらない理由は無いでしょう。

レポスタート!


久々に探索に地下鉄を使ったよ(笑

ここはいつもの山の中ではありません。


京都府京都市東山区
京都市営地下鉄 東西線 蹴上駅(けあげえき)

まぁこの時点でここに来てる人なら何が目的かわかるでしょう。

それほどの有名物件です。

地下鉄から即、穴!!

なんて素敵な駅なんだ!

最高のロケーションじゃないか!


しかし僕はここで地下鉄慣れしていない田舎者ならではの失敗を犯していました。

道渡れないじゃないか(笑

反対側の出口から出なきゃ!

地下道を通って反対側へ。

しかしこの唐突感よ。

右に何があるかを知っていれば成程という立地なんですが、知らなければいきなりですからね。

来たぜ!

粟田口隧道(あわたぐちずいどう)!!

雄観奇想

「優れた眺めかつ思いもよらない考え」という意味だそうです。

第3代京都府知事 北垣国道氏による名筆です。

お名前、国道さんていいね。


しかし、やはりここの最大の特徴はそこじゃない。

「斜拱渠」というのが正式ですが、もっと有名な呼び名がここにはあります。

それがこちら!

ねじりまんぽ

当ブログでは六把野井水拱橋三国のめがね橋などで取り上げているねじりまんぽ物件ですが、単純に「ねじりまんぽ」と固有名詞として使えるほど、この蹴上のねじりまんぽは有名です。


実際は架道橋というくくりになりそうなもんですけどね。

やはりそれは隧道かと思うほどのこの長さ。

実際、構造としてはほぼ隧道ですからね。

京都一周トレイル

これも当ブログで結構結構出てきます。

京北コースの井戸峠栗尾峠などですが、京北コースは独立してますからね。

こちらは本線、東山コースの一部です。

そして最大の特徴がこの煉瓦積み。

明らかに斜めってるでしょ。

これがここの最大の特徴。

銃に装填された弾丸になった気分

奥に吸い込まれるような独特の光景。

全国にねじりまんぽは数あれど、最も有名なのがこの蹴上のねじりまんぽです。

一瞬避難帯かと思いましたが、鉄道由来でもないのにそんなわけはありません。

しかし見事なアーチ、石材を帯にして迫受石としているところもおしゃれポイントです。

この窪みは完全に意匠ですね。

しかしこれ、洞内にまでこのレベルの意匠を施すというのは並の工事ではありません。

ここが以下に重要な国家プロジェクトの中心地だったか。

それを如実に示すものでもあります。

長いとは言ってもあくまで橋、通過はすぐです。

反対側も見事な意匠。

素晴らしいの一言です。

陽気発處

これは朱子の「陽気発する処 金石また透る 精神一到 何事も成さざらん」の一文です。

どんな難しいことも精神を統一し、志を高めれば何事も成せるという意味ですね。

そしてそれは「陽気発する処」から全てが始まるわけです。


ちなみに揮毫者は発案者である北垣国道府知事。

篆書体の素晴らしい扁額名だけにこの状況はいただけません。

修繕お願いします!

ピラスターを持つ本格的な隧道の形です。

非常のオシャレさん。

ねじりまんぽが一番の理由ですが、レンガ隧道単体としても非常に高評価です。

さて、問題はこの町中に突然空いているこの穴は一体何のための穴なのかということ。

これは普通に考えていたら分かるはずのないものです。

立地が重要ですよ立地が。

基本的にはここでしかありえない穴なんですから。

そうここは琵琶湖疎水の最難関であった場所。

世にも珍しい船が山を登る場所。

蹴上インクライン

次回はその本体に迫る

以上、粟田口隧道編