宮崎遠征第2弾 神橋
ではその天孫降臨はどこに降り立ったのか。
そう、それが今回の探索の地。
宮崎県
宮崎といえば地鶏やマンゴーと思われがちですが、日本人ならこっちが先に来なきゃね。
僕も実際来るまで地鶏やマンゴー優勢でしたが。
実際は宮崎県と鹿児島県の間に横たわる霧島連山の第2峰、高千穂峰に降臨したとされ(諸説あり)、山頂には現在も降臨した際に突き刺したといわれる「天逆鉾(あまのさかぼこ)」が刺さっています。
この辺完全に余談ですが、この天逆鉾、なんでそんなに話題豊富なんだというくらい色々ありまして、このご時勢にかなり珍しくなった本当に出生年不明のものであったり、実は火山の噴火で折れて現在はレプリカなのに本物の柄はいまだ地中に残ってたり、坂本竜馬が新婚旅行中に引き抜いちゃったり(竜馬、DQNか!)と本当に話題に事欠きません。
一度行ってみたいな。
しかし、そんな日本神話の聖地ともいえるこの土地にあって、もっとも有名で知られている峡谷があります。
高千穂峡(たかちほきょう)
そこに架かる橋をレポしたいと思います!
このての話は前置きが長くなるな・・・。
レポスタート!
日本の絶景100選にも選出された、五ヶ瀬川(ごかせがわ)が作り出す峡谷です。
確かになんとも神聖な雰囲気を感じます。
実は天孫降臨の地である高千穂峰(たかちほのみね)は都城市(みやこのじょうし)、西諸県郡高原町(にしもろかたぐんたかはるちょう)の境に山頂があり、この辺りからは遠いのですが、一説にはこの説(霧島説)とは別に高千穂町近辺の山(臼杵説)が本来の天孫降臨の地だったのではないかという説もあります。
真実はわかりませんが、それほどに神聖視されているエリアなのです。
西臼杵郡高千穂町(にしうすきぐんたかちほちょう)の観光は、ほぼこの天孫降臨と高千穂峡の絶景に占められています。
そんな地域上げての観光地で、僕が真っ先に目を奪われたのがこいつ!
峡谷だからこそ!!
これはいい橋だ!
みんな峡谷見てる中、一人橋を見てテンション上がってましたが。
いいのです。
ここはそんな変人扱いを無視できるほど素晴らしい橋だ!
志んばし
この立地、この読み方。
思い当たる節が一つしかありません。
昭和22年竣工
なぜかネット上では大正時代の橋と書かれてるものが多いですが、自らは昭和生まれを名乗っています。
この橋、実はなかなかトリッキーなことをしている橋なので、やっぱり昭和生まれじゃないかと思うんですよ。
なのでここは親柱を信じましょう。
だってこの雰囲気でこの立地、素晴らしくないですか?
更にこの道、じつは県道の旧道だったりします。
宮崎県道203号土生高千穂線
(つちばえたかちほせん)
この県道は峡谷の光景に冠して重要な役割を果たしているので後述しましょう。
水気に満たされた空間の為、風化が著しくて石なのかコンクリートなのかわかりにくいですが、これは恐らく石ですね。
やはり石の欄干は趣があります。
五ヶ瀬川(ごかせがわ)
同名水系の本流ですが、いかにも上流の光景です。
やっぱすっげえ渓谷ですね。ここは福井の東尋坊と同じく、柱状節理が見られる火山地形が織り成した渓谷です。
普通の渓谷とは景観が違うのは、まさにそこですね。
こっちからの方が好きだなぁ。
時間帯にもよるんでしょうが。
そしてこの場所から更に振り返ると面白いものが見られます。
見てみます?
穴もセット!!
さすが県道旧道。
設備が違います。
神橋隧道(しんばしずいどう)
もはや完全に神橋のバーター扱いのかわいそうなヤツ。
しかし見所もあるのです。
なんだこれ・・・?
隧道内に石垣??
これは立地的に歩行者も多く通る隧道なので、こういう意匠を施したのかな?
だとしたらもっと幅員広げてよといいたいですが。
さて、改めて戻ってきましたが、昭和22年生まれにしては風化が凄い。
立地的なものもあるんでしょうが、植物の勢いに押されています。
大正時代に架けられたのに木橋って。
林鉄じゃないんだから。
神 橋
まさにふさわしい立地。
その名前に異存ございません。
基本に忠実ですね。
しかし良い意匠です。
さすがの立地にさすがの橋が架かってますね。
橋は見上げてこそ価値があるのです。