粟野水力発電所遺構群 残るものと消え去るもの編
2016.08.05 04:23
現役時代は決して人が入れなかったであろう空間。
その中へ身を滑り込ませます。
理由?気になるから以上の理由、要りますか??
思ったより狭かった!!
コンクリートで仕切られたその空間は、予想よりはるかに狭く、あたりを一瞥しただけでその全貌がつかめるほどでした。
しかし何でこの写真ぶれてんの?
フラッシュ焚くとこんな感じになって余計見難い・・・。
もうちょっといいカメラ買い時かな・・・。
下から見上げた水門
ここにゲートが下ろされたときの絶望感たら堪らないでしょうね。
もしそこに生ある者がいれば、確実に濁流の底に沈むのです。
通常の道の探索とは違う想像が膨らみ、少々背筋が寒くなりました。
その下はこんな感じ。
中空に放り出された水は滝となって流れ落ちていたのでしょう。
それは今も起こりうるはず。
見てみたいな・・・。
地上に復帰するとそこには手すりがありました。
地下空間は狭いですが、地上部にはそれなりの広さがあります。
うん、かなりの高度差。
この差が水力発電には重要なわけです。
一番奥には一際大きな石造りの函がありました。
水は最終的にこの箱の中に収斂する形になります。
となるとこの先は一つ。
ここがどん詰まり。
さぁ下を見下ろしましょう。
そこに答えがあるはずです。
やっぱりこいつか!!
管を流れる水の勢いで発電する水力発電。
それがこの一連の施設の正体です。
現在では一般的にダムで行う水力発電ですが、その原始的な方法といえるでしょう。
元は水路式だったと考える理由が石積みで隔てられた溝。
ここに集めた水を流していたのではないかと考えられるのです。
しかしこのあたり、比較的勾配は穏やかです。
これで本当に発電できるほどの激流が生み出せるのか少々疑問。
なんせ現役施設である疋田水力発電所を見てみると・・・、
これもんですよ(笑。
ちなみにこの写真は国道8号旧道シリーズ記念すべき第1弾より。
せめてこれくらい斜面を駆け下りないと、水力発電所としては意味を成さないはずなのです。
これはやっぱり・・・、
最後までお付き合いするしかないな!!
次回、最終編。