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この道往けば act2

粟野水力発電所遺構群 開口絶句の光景編

2016.07.19 08:29

山の尾根にまっすぐ突っ込む水路。

信じようが信じまいが、この進み方で水路が先へ進むには方法は一つしかありえません。

隧道来た!!!

しかも総石造り!

翼壁も全て石!!

敦賀にはまだ僕の知らない石造り隧道があったのか!!

狭 い

当たり前か。

水が通ればいい水路隧道なんですから。

しかしこれを通って反対側に行くのは精神衛生上よろしくないな。


僕が通りたいのはあくまで道路や鉄道の隧道。

水路隧道は通る必要なし!

しかし貫通は確認。

反対側は埋没していません。

ならば回りこむのみ!


正式名称は不明(と言うかあったかどうかも定かではありませんが)なので、便宜上この隧道を、

黒河水路隧道(くろこすいろずいどう)

と呼ばせていただきます。

黒河水路隧道よ。

しばしの別れだ。

反対側でまた会おう。

比較的穏やかな原野を行きます。

このあたりは林道も対岸になっているので人の気配がほとんど感じられません。

ただ・・・、

だからこそ人工物が目立つんですけどね。

これって碍子ですよね?

現役っぽいんだけどどっからきたんだろう・・・?

しかしここ、まったく何の当ても無いわけではなく、うっすらと踏み跡が残っているような気がします。

それが人間のものか獣のものかはわかりませんが。

とにかく、これを利用しない手はありません。

もしかしたらこの道は水力発電所の保守用として作られた道なのかもしれません。

石垣の跡らしきものもあり、明らかに人の手が入っていました。

尾根を回り込むと水の音が聞こえてきました。

それと同時に前方が開けている感じがします。

大きな場面転換がありそうです。

この辺りになってくると、もう山道の作業道と変わらない雰囲気。

しかしここにも落とし穴がある可能性があるので気は抜けません。

これ航空写真でもわからないだろうなぁ。

水路と崖に比高が出てきました。

そうなってくると当然水路に壁面が必要となってきます。

新しい展開になるかもしれません。

そして徒歩道ならではのヘアピン出てきた。

これは良い角度でえぐってますね。

明らかに尾根を越えて反対側に至る光景です。

この先は別の景色が広がっているでしょう。

折り返した先がえぐい。

これは怖い。

登山道としてもまぁまぁな場所ですよ。

もともとこうだったわけではなく削れたんでしょうね。

慎重に行きましょう。

これね。

僕が傾いてるんじゃなくて、地面が傾いているんですからね。

もう限界。

いったん、下まで降りましょう。

降りるにしても場所を選びます。

川側の意思は基本浮石なので、体重乗せると一気に行く可能性があります。

しかしまぁ川は見えているので、降りることはできるでしょう。

浮石を避けつつ慎重に僕は河原へ降り立ちました。

そして隧道のあるべき方向を見上げました。

そして言葉を失いました。