粟野水力発電所遺構群 それは始まりに過ぎなかった編
粟野水力発電所水力調整隧道
(あわのすいりょくはつでんしょすいりょくちょうせいずいどう)
きわめて緻密な石組と2連のアーチ。
その素晴らしい姿に僕は感動を覚えました。
敦賀にこれほどの素晴らしい物件がまだあったのかと身震いしたほどです。
しかしこれは始まりに過ぎなかったのです。
粟野水力発電所跡
それは黒河の山の奥深くに眠っています。
レポスタート
実は前回探索時に、今回探索する場所は目星は着いていました。
ただ時間の関係であえなく撤退。
そのうちに冬になってしまい、雪解けを待って、いまようやくその時を迎えたというわけです。
その目星がこの橋。
取水口としての機能を果たす水路にかかる橋なので、下の水路は人工物のはずです。
つまりこの水路の行き先には・・・、
何かあるはず!
よし!!
前回6月の地獄のような藪はすっかり和らいでいます。
しかしまぁ3月としては結構なレベルの藪ですが、盛夏に比べるのも失礼な状況といえるでしょう。
一部崩れていますが、水路としての役割はまだ果たしているようです。
石積みの水路が森の奥に続く光景は感動すら覚えます。
直線じゃないところがいい!!
人の手で創った温かみがあります。
こんな心穏やかになる探索は久しぶりだ!!
野生動物対策かな?
落っこちる鹿とかイノシシとかいそうですし。
もしくは落ち葉で水路が詰まるのを防ぐため?
それにしても年季入ってますが・・・。
あっぶねえ!!
予想してたからよかったけど、これ前向いて歩いてたらやばかった!!
足元よく見ないと蓋のしてある、いったい何時から溜まってるかわからない濁った水に落下です。
恐ろしい罠だな・・・。
蓋の上に土が堆積しているので、非常にわかりにくくなっています。
それも結構な頻度であるので油断なりません。
右へ左へ交わしながらの進行。
余計落とし穴が危険です。
そんな森の新たな一面に、正直驚きを隠せません。
黒河の森の懐は、まだまだその広がりの全てを見せてはくれていなかったのです。
ちなみに勾配がほとんど無いのでわかりにくいですが、下っています。
上流部から下流部に向かって探索していますが、水路はほんの僅かな片勾配で事足りるので、人間にはほとんどそれが感じられません。
例え逆から来たとしてもそれほど苦には感じないでしょう。
つまり森のほかの場所より一段高いところを通っているということ。
この高低差はこの先どんどん広がっていきます。
あの暗渠の下からね。
熊とか出てこないかと思って怖いんだよね・・・。
まぁ雨天時には水溜まるだろうし大丈夫だろうとは思いますが・・・。
!!??
なんかあるっぽい!!
悪いほうでしたか・・・
まぁそんなこともあるでしょう。
築堤が崩れ蓋ごと押し流しています。
さて・・・、問題はどうやって向こうに行くかだな・・・。
水路内に溜まった水がここから一気に溢れ出たんでしょう。
凄まじいパワーを感じます。