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この道往けば act2

穴田暗渠

2016.04.06 01:41

マジか!!

これに気づいたとき、第一声がそれでした。

敦賀市の、それも市街地の中にこんなやつが眠っていたなんて・・・。


それは敦賀駅にほど近い国道8号沿いにあります。

初めて聞いたのは鉄道趣味の友達。

敦賀市街地に現存する煉瓦暗渠がある


探しましたとも。

駅周辺をやや怪しい目をされながら・・・。

それでは行きましょう。

現場へ!

敦賀市ど真ん中

旧国道8号レポなどで取り上げてはいますが、内容的にはほぼスルーだった辺りに僕はいます。

敦賀では笙の川(しょうのかわ)を挟んで東側を旧市街、西側を新市街と呼びますが、ここはまさに旧市街の中心部。

敦賀駅もほど近いので目が行きそうですが、駅の正面に近いので灯台下暗しでした。

こちらは滋賀県側。

1ケタ国道の証が輝いています。

正面にはこんな道があります。

この交差点を目印にするとわかりやすいかもしれませんね。

さぁ焦らすのはそろそろいいでしょう。

振り返るとしましょう。

空き地・・・。

パッと見どこにも・・・。

これに騙されてたんだよなぁ・・・。

空き地探索開始!!

まぁそれはすぐ見つかります。

マジか!!!

煉瓦アーチ発見!!

しかもこの状況はヤバい!!

穴田暗渠(あなだあんきょ)

こいつは鬼気迫るすごい状態だ・・・。

アーチ最上面なんて初めて見た!!

これ地圧かかってない状態だけど、よくアーチを保ってるな・・・。

もともとスパンドレルは石だったようですね。

微妙にしか残っていませんが・・・。

二重巻きたてに二段の石積み。

小さなアーチですが、この状況に耐えていることからもわかるとおり、かなりの堅牢さです。

中間部は崩落。

まぁそれも致し方ない状況でしょう。

むしろ全部逝ってないだけ、奇跡的とさえ言えるかもしれません。


見ようによっては複線の上下線のようにも見えますが。

石積みを見る限りそういう造りではなかったようですね。

内部には現在も水を通しています。

しかしこれは・・・、

伏流している分を含んでもそれほど重要なものとはなっていないようです。

やはり廃物件ですね。

崩落部から西側を除いてみました。

しかし絶妙なバランス。

アーチという構造の強靭さがよくわかります。

潜りこめばこの状態。

しかしここからよじ出てきた時に知り合いと出くわしたら、どんな顔されるんだろう。

間違いなく変態を見る目で見られるでしょうね。

まぁ事実なので否定はしませんが。

ここ市内のど真ん中だからなぁ・・・。

西側の南側は完全に崩れていました。

水路も経たれ隧道後で見られる窪地の小さいものが見られます。

この暗渠はどうも過去に、上部をモルタルで固められていた時期があったようです。

その痕跡が残っているがために南側の暗渠のアーチが微妙に引っ付いて残っている。

過去には築堤があったでしょうから、そこを削った時にそんな施工をされたのかもしれませんね。

・・・つうか築堤崩した時に良く開削されなかったな・・・

鉄道と港のまち、敦賀の息吹を現在に伝える貴重な生き証人です。

ほぼ放置に近い状況ですが、僕としては貴重な土木遺産としてしっかり保守していただきたいところ。

この規模の暗渠がこの状態で現存していたとは・・・。

まだまだこの世界は奥が深いです・・・。


以上、穴田暗渠編