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この道往けば act2

阿曽隧道 Reverse編

2016.03.10 09:56

利椋峠の探索を終えた僕は、次の探索へ向けセレナちゃんに向かいます。

しかしこいつが結構大変。

現在地はここ。

セレナちゃんはここ。

もう一回利椋峠を越えるのは正直勘弁していただきたい。

なにせこのあと、もう1件探索を控えているのです。

かといってリアルに死が真横を高速で通過する黒崎トンネルを徒歩で通過するのもイヤ。


イヤイヤ尽くめの僕は第3のルートを選択しました。

そう、皆さんご存知。

最近大御所様のサイトで一躍全国区となったあの隧道。

ちなみに探索は取り上げられる前ですからね!(笑


阿曽隧道(あぞずいどう)

北側旧道はちゃんとレポしてなかったので、ちょうど良い!

ちなみに本編はこちら!

レポスタート!

まぁ結局ここは通るんだけどな!!

右側通行で全力で安全を確保します。

向こうから車が来たら路肩に避難!

命が一番大事です!

そして前回の探索では辿り着けなかった石碑に到達!

やはりこれ、工事に従事し命を落とされた方の慰霊碑のようです。

裏にはそれぞれのお名前が記されていました。

合掌し、先へ進みます。

標的接近セリ

これより迎撃態勢に入る。

旧道に到達!!

思えば僕がずっと憧れた阿曽隧道の坑口はこの北口。

こうして北口に相対すると不思議な感覚に襲われます。

なんかちょっと涙でそうでしたが、ここで泣いてたらいよいよ危ないのでやめときます。

振り返るとこんな感じ。

直接接続してますが、行けるのはせいぜいチャリか人間だけでしょう。

隧道見えるのでカモフラージュも糞もありませんが。

しかし相変わらずえらいとこに掘ってるなぁ・・・。

この岬の名は「黒崎(くろさき)」

現道トンネルの名の由来ですね。

その名のとおり、黒々とした岩が露出する荒々しい岬です。

これが真冬の阿曽隧道。

笠石とピラスターを備えていたんですね。

真夏は緑に塗りつぶされてるので、なかなか判別できませんが・・・。


そして見事な釣鐘型。

他の地域の人より見慣れているとは思いますが、それでもやっぱり特異です。

一応確認。

まぁ無理。

旧道は利椋峠以外ありえません。

相変わらずゴリゴリの素掘り。

安定の光景です。

地質的にも安定しているのでしょう。

素掘りトンネルは暗い。

岩盤は光を吸収するので、コンクリートで巻かれた隧道よりはるかに暗いものです。

この短い隧道でも闇を感じるのはそういう理由もあるのでしょう。

しかしやっぱりこう見ると素掘り隧道は生々しいな。

よくわからないグロテスクさを感じます。

地球の体内とはよく言ったもんです。

落石はもちろんありますが、比較的平穏な洞内。

明治時代に掘られたことを考えれば驚異的な綺麗さです。

前回他の探索で埋まるんじゃないかと危惧した出口は、今回もちゃんと空いていました。

とりあえず一安心です。

ウィークポイントである出口付近のみ巻きたてられている石ブロック。

一切の綻びは見られません。

いい仕事してますねぇ。

まっぶし。

時間としては僅かですが、隧道から出るときはいつも目をやられます。

さて、そろそろ出るとしましょう。

年々、狭くなっていってるよなぁ・・・。

勝手にどかしたらダメなのかな?

どけたらどけたで崩れてきそうだけど・・・。

THE 廃隧道

まさにそんな姿ですな。

南口は人目に付きにくい分、こんな状況になってもだれも手を差し伸べてはくれないのです。

いや、見えてても誰も何もしてくれないかもしれませんが・・・。

なんか以前より荒れてるような・・・

冬の間は誰も通らないとか・・・?

いや、もともと誰も通らんだろ・・・。

相変わらず踏み跡は見えますが、以前より弱々しくなっています。

夏には消えそうで怖い・・・。

相変わらず駒止も無事。

風化が進んだというよりは崩壊と藪化が進んだ感じですね。

熟成が進んだともいえますが、肝心の阿曽隧道まで消えたら元も子もないな・・・。

ちなみにこの駒止の下には見事な石垣があります。

まぁ残念なことにとり損ねたわけですが。

近いけど遠いんだよなぁここ・・・。

そして現道へ復帰。

久しぶりの阿曽隧道はやはり唯一無二の存在でした。

敦賀にこいつがあることを、我々市民は誇っていいと思う。

割りと本気で。


以上、阿曽隧道 Reverse編