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この道往けば act2

かずら橋

2015.11.23 09:59

前回に引き続き今回も変わり種のネタを。

あやとりはしが現代工学の粋なら、こちらは日本の伝統を今に伝える存在です。

かずら橋

それではレポスタート!

今立郡池田町(いまだてぐんいけだちょう)

僕が県内での峠の聖地として認定している山深き町。


この町には2本の国道が通っています。

国道417号国道476号

国道476号は福井市を経由し大野市で終点を迎える純福井国道。

それは岐阜県大垣市と福井県南条郡南越前町を結ぶ国道417号の脇に目的の橋はあります。

分かりやすいですが、絶妙にスルーされやすい案内看板。

ただ奥になんか見えてるので、意識していれば見落としはありません。

現在地はこちら。

池田町中心部から南東に伸びる国道417号。

その冬季封鎖区間直前にあるのがこの橋です。

冠荘という有名なレジャー施設の近くなのでそれを目印にしていれば間違いありません。

そんじゃ、看板の位置から覗いてみます??

木製吊り橋!!

国道よりやや低い位置にかかっていますが、アクセスは非常に容易。

階段を使って楽に下りさせていただきます。

下りた先には観音様が。

水観音というお名前とのことで橋には所縁があるようですね。

手を合わせて臨ませていただきます。

主塔も木製。

さすがにこれはこのご時世、ほとんど目にしません。

見てわかるとおり観光用ではありますが、木製主塔の吊り橋は非常に珍しいです。

「かずら」とはサルナシ等のつる植物を編み込んで作った原始的な吊り橋です。

主塔下ではそれをこれでもかとアピールしています(笑。

さてそれでは行きますか。

当然、床板も木材。

ギシギシ言ってます。


こいつは堪らんね。

ただし流石現役。

抜けるって!恐怖心はありませんでした。

当然下は見えますけどね。

これが嫌な人は嫌なんだろうなぁ。

蔦でぐるぐる巻きにしてありますが、よくよく見るとちゃんとケーブルが張られています。

そりゃそうです。

このご時世、蔦だけで作った橋なんて日本じゃまず許可が下りないでしょう。

しかしこうしてみると本当にファンタジーの世界。

もののけ姫を思い出します。

まぁ池田ならあるいはとも思っちゃいますが。

かなり見事なカモフラージュ。

しかし手すりとしてみれば結構痛い。

なかなかスパルタンです。

ところどころボロは出ちゃってますが・・・。

そこはお慰みということで・・・。

敷板の下にもちゃんと敷き鉄線が引かれているので、気持ちは楽です。

ただ万が一鉄線と鉄線の間を踏み抜いたら、落っこちるくらいの広さはあるので意外と不安。

個人的には牛廻越の廃吊り橋の恐怖があるので・・・。

これもいつか乗り越えねば・・・。

振り返って撮影。

なんだかんだ言いながらも、やっぱりいいな。

ちなみに下を流れる川は足羽川(あすわがわ)。

九頭竜川水系日野川支流という括りですが、福井県内ではその名を知らない人はいないであろう有名な川です。

2004年の福井豪雨の原因となった河川としても、悪い知名度を上げてしまいましたね。

対岸到着。

相変わらず厳つい。


この橋はメインケーブルらしきものはありますが、ハンガーロープが中央の一対しかありません。

このメインケーブルらしきものは恐らく、橋の横揺れ防止くらいの役割しかなく、メインは主塔にがっちりはめ込まれた両脇の床板の鉄線と思われます。

つまりこの吊り橋は補助的なメインケーブルと主塔を持つ、吊床板橋(つりしょうばんきょう)という形式と呼べるでしょう。

かなり古典的な構造です。

僕はここに来たらどうしてもやりたいことがありました。

それは・・・、橋を見上げる事。

橋上にレディのいない今がチャンス!!

橋の下には歩道らしきものがありました。

これを使えば橋の下まで回り込めそう。

なんかちょっと廃っぽい気もしないでもないですが、無いよりマシです。

古典的な吊床板橋。

下から見るとなるほどという感じ。

妙な納得感に包まれ、僕は満足しました(笑)。

観光用の橋ではありますが、ここも一度訪れてみるのも楽しいです。

お近くにお越しの際はぜひ、300円をお支払いの上お渡りください(笑)。


以上、かずら橋編