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キャンピングカーで日本一周

3月11日 薩摩川内市[上甑島・中甑島観光]→ 長島町(52km)①

2019.03.19 07:47


今日は甑島(こしきじま)観光の一日。


好天のタイミングを見計らって来たので、当然、朝から快晴である。


川内港の埠頭では、早朝から釣糸を垂れる人が多い。



川内には原子力発電所があるが、風力発電も盛ん。


丘の上には風車の列が見える。


この辺りは風が強く、たとえ晴れていても、すぐにシケになり、フェリーが欠航となってしまう。


昨年12月に川内原発は再稼働を始めたようだが、この風の力を利用しない手はないだろう。




8時50分発の高速船甑島で上甑島の里港へ。


船員さんが「途中から波が高くなるので、前方は背丈ほどまで揺れますから、出来るだけ前の方には座らないようにお願いします」と注意を促している。


我々は最後の方で乗り込んだので、席が前方にしか残っておらず、やむを得ず前方の座席に腰をおろす。


我々の前方に素敵なソファー席があったりするのだが、当然、誰も座ってはいない。


時間通りに、高速フェリーはスーッと滑るように出港する。


水を切り進んで行く姿は、これまで乗ってきたフェリーとは全く違う。


モーターボートのように水しぶきを上げて、一直線に進んでゆく。


しばらくすると波が高くなり始め、サーフィンでもしているかのように、波の山を飛び越え始める。


最初は「アトラクションみたいだ」と喜んでいたが、途中から2人とも無口になっていった。


ハンカチで冷や汗を拭い拭い、まだかまだかと到着を待つ。


やたらと長く感じた50分間の船旅であった。





里港に到着し、フェリーターミナルで一休み。


すると、目の前には倒れ込んでいる女性の姿がいて、同行者が介抱していた。


KW夫婦も危ういところだったが、売店で買った「都こんぶ」を食べてムカつきもなんとか治った。


落ち着いたところで、レンタカーを借り、スケジュールを立てる。




甑島列島は「上・中・下」に分かれており、上甑島と中甑島が橋で結ばれている。


この列島は、薩摩隼人族の一派甑島隼人の根拠地とされ、列島各地に平家の落人伝説が残されている。


また、神功皇后の三韓征伐の際の寄港地、遣唐使船の停泊地、薩摩藩の南蛮貿易の中継基地となり、古くから大陸への足掛かりとして重要な役割を担ってきた。


現在、下甑島には航空自衛隊の最新鋭警戒管制レーダーが配備されており、大陸間弾道弾も追尾可能であるらしい。


自然環境が厳しく、古くは飢餓、疫病の流行、現代においても台風被害が度重なり、全国的に最も過疎化が激しい離島とされているが、ここが国の重要拠点であることに変わりはないようだ。




今日は高速船で日帰りなので、別途船での移動が必要な下甑島は諦めることに。


上甑島を後回しにして、まず中甑島見学へと向かう。






県道348号を中甑漁港まで進み、そこから甑大明神橋(全長420m)、鹿の子大橋(全長240m)という立派な2つの橋を越えて中甑島に入る。




この島は平良漁港以外はほぼ山地で、畑らしきものは見当たらない。


漁港で車を停め、記念撮影。



漁港の裏手の山に登り、帽子山展望所へ。



ここからは、眼下に平良(たいら)漁港が望め、気分がいい。


地名からいって、この辺りは平家の落人の集落ということか。



さらに上へと登っていくと、行き止まりが木の口展望所となる。


前方に見えるのが、下甑島。



現在、中甑島と下甑島を結ぶ「藺牟田瀬戸架橋」が現在建設中である。


折り重なる島々を背景にして、中々雄大な眺めである。



来た道を戻って中甑漁港へ。



ここには「コシキテラス」という小さな観光施設があり、ここのレストランで昼食をとることに。



甑島はキビナゴが一年中食べられることで知られている。


この魚は傷みやすいので、是非地元で食べたいところ。


ということで、名物「キビナゴ漬け丼」をオーダー。



他の数人の観光客も皆、これを注文していた。


上品な見た目の美しさに惚れ惚れ。



続いて、上甑島をドライブ。


まずは、島の西端の桑之浦を目指す。


県道348号を走り、中甑集落を出たあたりで、路上に寝そべる猫2匹を発見‼︎



一匹はすぐに体を起こしたが、もう一匹はビクともしない。


死んでいるのか⁈ と思ったところで、そろりと顔だけこちらに向けた。



生きていた‼︎ と喜びの声を上げたものの、まったく動こうともしないので、反対車線を通って迂回し、先を急ぐ。


なんとものんびりしているが、この後から来る車が気づかずに轢いてしまったりしないかと心配になってしまった。



しばらく行くと、今度はノスリらしき鳥の群に遭遇。




ガードレールと電線の上に、にぎっしり並んでとまっていたが、我々の車に驚いて一斉に飛び立っていった。



さらに進むと、大きなビニールハウスを発見。


何を作っているのか覗いてみると、農家の人がやって来た。



話を聞くと、島で唯一のパッションフルーツ農家とのこと。


4月に開花し、6月に収穫となるらしい。


ほかにもブルーベリーを栽培しているという。


近くには、土壌改良に使うという杉の皮を細かくしたものが積まれている。


甑島の農業は自給用がほとんどで、生産者は少ないらしい。


漁業も最近はあまり振るわず、最近では土木関係者が多いとの話だった。





さらに先へ進み、田之尻展望所で休憩。



ここからは、「長目の浜」という天橋立のような長洲を見ることができる。


上甑島の最大の見どころだ。