SのOG
毎年毎年夏になると、奴らがやってきますね。
蝉。
一体何のために地球上に存在しているのか。
なぜ数年間地中にいるのに、わざわざ地上に大声張り上げに出てくるのか。
しかも本人らも暑いの苦手らしいですよ。
なんやねんほんまに。
まあでも、ちょっと同情を覚える節もあるんですよ。
我々人間は先人たちの教えから学びや反省を経て成長するじゃないですか。
あいつらの先人たちは地上で派手に散っていくだけで、後世に残せるものがないですからね。
人間という奴ら、特に子どもには気をつけろとか、鳥って奴らに食べられんようにせいよとか、教えられてないですもんね。
まあそんなことはどうでも良いんですよ。
嫌いとはいえ、毎年毎年うちのまわりには幼虫がうろうろしてるんで
見つけたら安全なところへ置いたりするんですよ。
さすがにこの状態で踏まれたりして絶命は可哀想なんでね。
で、こないだ玄関前でめっちゃうるさい鳴き声してて、うざいから虫取り網で捕まえてどっかにやろうと思ってドア開けたんです。
そしたら開けた瞬間家の中に入ってこようとしやがってね。
びっくりしてもうてドア離したら、わざわざドアに挟まれて死にましたわ・・・
うわ~なんか嫌やわ~と思いつつ死骸を片してたんですけどね、あれ、これちょっと待てよと。
あいついつぞやの幼虫ちゃうんおもてね。
いうたら
こんな感じで、あの時助けていただいた蝉です的な。
だとしてもですよ、お前せめてこっちの姿に合わせてこいやですよ。
恩返しに来た鶴かってお前、人間の姿で来るやんけ。
等身大の蝉のまま来るなよ。
ほんで挟まれてグエ~いうて。
お互い悲しみしかないやろ。
まあでもね、これで僕と蝉の間には因縁ができてしまったんで、次はきっと恩返しではなくて復讐やし、幼虫助けるのも贖罪ということになるのでしょう。
猛烈に暑い日が続きますが、皆さまくれぐれも熱中症と蝉にはお気をつけください。