スナップ『工作の応用力 No.1』
今回は生徒さんがレッスンで持ち帰った工作を、発想力豊かに別の作品に作り上げたご様子を取り上げます。
当初は色画用紙を短冊に切りにし、それらをを接着し花を作る予定でしたが、接着のため洗濯バサミで挟んでいたら「虹色の団扇だ」と話していました。制作途中でレッスン終了となり預かる予定でしたが、ご兄弟に見せたいということで持ち帰ることになりました。皆さんは以下の写真が何に見えますか?
制作したご本人は「団扇」をイメージし、御兄弟は「孔雀」と見立てたようです。を作りたいご本人と、その工作を見て孔雀に見えたご兄弟は孔雀にしてはどうかと提案されたようです。作品は1つ、イメージしたのは2つ。別々のアイディアが混ざり合って、1つの新しい作品にするにはどうしたら良いのかを話し合って、作品は着々と作り上げられていきます。子供達が話し合いながら一つのことを作り上げることには、さまざまなメリットがあります。例えばコミュニケーション能力、協力する力、相手を尊重する姿勢が身につくこと、問題解決能力、創造性、達成感や自己肯定感などがあります。教育現場ではこれらの経験を通して、思考力・判断力・表現力や協働する力、社会性を育むことが期待されていますが、これがご家庭の中で行われていることには大きな意味を持つと考えます。話し合いを通して一つのものを作り上げる活動は、完成した成果だけでなく、その過程そのものが子供達の大きな学びになるので、その実践を家庭という小さな単位で予行練習をし、その経験は必ず集団になった時に発揮できるようになります。
生徒さんたちはそれぞれの作りたいものを取り入れて作ることにしました。団扇を作りたいご本人の意見は、紙皿とフォークを使用して団扇の本体を作り、その団扇に小さな図ぽん字で森をイメージして色付けを行い、孔雀のアイディアは色画用紙で作ったものをそのまま利用し美しい羽とし、孔雀の体はご本人が折り紙の絵本を見ながら折り進めて孔雀を折り、その両方を一体化して作品が完成しました。
今回の工作で育つのは発想力と応用力です。発想力を育てるには、「上手に作ること」よりも「自由に考えて試すこと」を大切にすることが効果的で、応用力をつけるためには、今までの経験や知識を新しい場面で活用する力が必要になります。この発想力と応用力の2つは別の力ですが互いに必要なものでもあります。発想力で生まれたアイデアを実現するには応用力が必要であり、応用力が高まるほど新しい発想も生まれやすくなります。子供の工作では、「自由に考える時間」と「なぜそうしたのかを振り返る時間」の両方を設けることで、発想力と応用力がバランスよく育てることができます。ご家庭の中でそのような取り組みをなさってみてはいかがでしょうか。