ずっと使いたかったピサロのパリが、ようやくバッグになった
パリを描いた絵はたくさんありますが、私にとっては、カミーユ・ピサロ《フランス座広場》1898年頃の風景がいちばん「パリらしい」と感じる一枚です。
少し曇ったような空気。
街の建物。
人の流れ。
華やかすぎず、でもちゃんと都会で、どこか古いパリの時間が残っている感じ。
この絵を、いつか何かのプロダクトに使いたいと思っていました。
スウェットにしてみようか。
Tシャツにしてみようか。
背景は白がいいのか、黒がいいのか。
何度もデザインに当てはめてみたのですが、どうも違う。
絵は好きなのに、プロダクトになると急にしっくりこない。
そんなことを、しばらく繰り返していました。
ところが今回、ふと、いつものダブルサイドトートにこの絵を入れてみたんです。
すると、「あ、これだ」となりました。
そして次に考えたのが、反対側には何を合わせるか。
ピサロの作品をいろいろ見ていくと、やはり風景画が多いのですが、その中で花の絵のコーナーに目が止まりました。
そこで見つけたのが、このバラの絵。
少しくすんだブルー。
アンティークな色合い。
やわらかな赤やクリーム色の花。
なんとなく、古いフランスのアパルトマンや、小さなパリのセレクトショップにありそうな空気です。
そして驚いたことに、この花の絵と、ずっと使いたかったパリの街の絵と、色のトーンが近い。
片面はパリの街。
もう片面はバラ。
まったく違うモチーフなのに、同じ時代の空気をまとっているように見える。
ここまで来たら、一気に完成しました。
ずっと使いたかった絵が、ようやく自分の居場所を見つけたような感じです。
今回はさらに、モックアップ作りもかなり楽しかったです。
最近はChatGPTの画像生成がかなり進化していて、単にバッグを置くだけではなく、そのバッグに合う世界観ごと作れるようになってきました。
今回は、パリにありそうな小さなセレクトショップの窓辺に、バッグの表と裏を並べて飾るというイメージで作ってみました。
さらに、オペラ座近くのカフェにいるようなモデルや、少し『Emily in Paris』を思わせるような雰囲気のスタイリングでも試してみると、これがまたかなり合う。
今まで作ってきたトートの中でも、かなり「パリ感」が強いデザインになったと思います。そして意外と、季節を選ばない。
パリの街の面は、これからの季節なら、どんないろの羽織りでも合わせやすそうです。花の面は特にデニムとの相性がよくて、ブルー系の色味が自然につながります。パンツでも、スカートでも、ワンピースでも合わせやすそう。
少しクラシックで、でも甘すぎない。これまで作ってきたものとは、また少し違う雰囲気のトートバッグになりました。
ピサロは、印象派の歴史の中でも特別な存在で、印象派展すべてに参加したことで知られる画家です。
そんなピサロの、街と花。ずっと使いたかったパリの絵が、ようやく形になったことが、今回いちばん嬉しかったところです。
こういうものって、最初から「これにしよう」と決まるわけではなくて、当てはめて、違うと思って、また試して、しばらく寝かせて、ある日突然、「ここだった」となる。今回のトートは、まさにそんな一つでした。
日本からの注文の場合、到着まではだいたい2〜3週間ほど。もし気になる方がいたら、ショップでぜひ見てみてください。
👝Camille Pissarro Double-Sided Art Tote Bag