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Baby教室シオ

絵本『ヘンゼルとグレーテル』

2026.08.30 00:00

童話とは何かを考える時、いつも釈然としない思いがありました。現代の子ども向け童話作品では、恐怖や残酷さをかなり薄めている作品が多いからです。童話が生まれた背景を考えてみると、その時代は今ほど安全な社会ではなく、不安や恐怖を人間は抱えながら生き、童話ではその恐怖や不安を物語に変えて、最後にはその恐怖や不安を乗り越えて生き延びるという形が本来の童話の姿です。ヘンゼルとグレーテルもまた恐怖 → 試練 → 知恵・勇気 → 生還と同じストーリーになっています。この絵本の面白さもまた単なる「子ども向けのかわいい童話」ではないところだと考えます。

センダックの絵はお菓子の家も魔女もかなり不気味で怖いもので、一見すると魅力的な森やお菓子の世界なのに、その裏側には「子どもが捨てられる」「お腹を空かせる」「大人から虐待や危害を加えられる」という怖さがひしひしと伝わってきます。『ヘンゼルとグレーテル』の内容は、大人が考えると子供の遺棄や虐待、ネグレクトを連想させる物語として捉えることができ、また子供達の恐怖やその時の心理、そして自分たちの知恵で危機を切り抜ける力が強調されています。幼児期にこのような作品を読み込むことができない場合には、小学校高学年で一度しみじ問題を含むこのような作品を読み込む事も私は重要だと考えます。

色々なご意見があると思いますが、私は現実を知ることを子供に課してきました。それで思考を深めてきた経緯がありますが、恐怖心や不安感の捉え方は子供によります。先ずは我が子はどうであろうか、親としてその恐怖や不安を俯瞰して問題意識として考えさせることができるであろうかを吟味してから、子供に与えるかどうかをご検討ください。