81-69の先に見えたもの。神戸ストークスとレバンガ北海道、B.PREMIER前夜の「現在地」
2026年秋、日本のプロバスケットボールは、新たなトップカテゴリー「B.LEAGUE PREMIER(B.PREMIER)」の開幕という転換点を迎える。8月23日、GLION ARENA KOBEで行われたプレシーズンゲーム「KOBE RISING -2026-」の神戸ストークス対レバンガ北海道。この一戦を改めて振り返ると、両チームの現在地が浮かび上がってくる。結果は81-69で北海道が勝利。だが、単純な勝敗の整理では見えてこないものが多い試合だった。
北海道が見せた「修正力」
北海道にとって最大の収穫は、得点そのものより、前日の島根戦から一日でどれだけ変われたかにあった。前日23本あったターンオーバーを神戸戦ではわずか3本に抑え、22本のアシストを記録。ボールを動かして味方を生かすバスケットを、短期間で修正して見せたことは、新チームにとって大きな手応えになった。
リバウンドも44対40で上回り、特に17本を記録したオフェンスリバウンドでは、セカンドチャンスを作り続ける姿勢が目立った。昨季に高い得点力を示した北海道が、今季はそれに加えて守備やリバウンドでも強さを積み上げようとしている。その方向性が、この試合には表れていた。
69点にとどまった神戸、それでも見えたもの
新加入選手を迎え、チームづくりの途上にある神戸。千葉ジェッツ戦では95-100で惜敗し、続く北海道戦も69-81で敗れ、プレシーズン2連敗となった。それでも川辺泰三HCは、すべてを悲観的に捉えていたわけではない。トランジションへの対応や、相手の守備の変化に対するアプローチなど、試合の中には改善の跡もあった。
一方で、リバウンドやディフェンスでのコミュニケーション、新加入選手を含めた連係など、B.PREMIERで戦うために磨かなければならない部分も浮かび上がった。神戸は北海道戦でオフェンスリバウンドを17本許した。川辺HCも試合後、「オフェンスリバウンド17っていうところは、やっぱりここはやられすぎ」と課題を認めた。リバウンドバトルは、プレシーズンの2試合を通じて神戸に残った大きなテーマの一つだった。
昨季、神戸のB2優勝を支えた寺園脩斗の言葉には、その現実への理解がにじんでいた。
「自分たちはB2から上がって、今一時的には一番下にいると思っている」 そう語る寺園は、これまでB1で戦ってきた強いチームに簡単に勝てるとは考えていない。だからこそ、チームとして積み上げていくしかないという。特に重要なのは、コート上のコミュニケーションだ。日本人選手と外国籍選手、新加入選手と既存選手が、それぞれの個の力を発揮するだけでは、長いシーズンは戦えない。
違うスタートライン、同じ挑戦
北海道は「より上へ行くためのチーム作り」、神戸は「新しい舞台で戦えるチームになるためのチーム作り」。目指す先は同じB.PREMIERでも、スタートラインは違う。北海道は前日の課題を修正できるという手応えを、神戸は現在地と課題を、それぞれ持ち帰った一戦だった。
開幕まではまだ時間がある。この時期に見つかった課題の数だけ、チームは変わりうる。GLION ARENA KOBEでの81-69は答えを示した試合ではなく、二つのチームがそれぞれ違う問いを持ち帰った試合だった。
Reported by Tomoyuki Nishikawa / SportsPressJP