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暮らしの道場

俳優の身体感覚

2019.03.19 15:00

自分の身体がどうなっているのか。


腕が左右にあって

脚も左右

ぜんぶバラバラに動く。


足の爪先はどちらを向いている?

膝はどれほどの角度で、どこを向いている?

手の指は揃えているのか、開いているのかな。

どんな姿勢で立っているの?

腰の位置や向きは??


自分の身体のことなのに

正確に捉えられている人は

アスリートやダンサーでもなければ、

そうそういないかもしれない。


「そんなこといちいち、意識もしていないわ」

そんな方も、多いのではないか。





俳優には

身体感覚が必須です。


たとえば 酷く愚鈍な役柄を演じるとして。

俳優自身が愚鈍であることとは、決して違う。


最高の繊細さ、鋭敏な感覚を以ってして

愚鈍さを演じるべきだと

言われます。


「役」が無様な振る舞いをする。

そこに、「俳優」としての 的確な身体感覚があるのか。

神経が行き届いているのか。



「その場にゆっくりと崩れ落ちて。」

「振り返って、何かポーズを決めてみて。」


こんなに単純な演出指示であっても

そこに身体的なセンスが利く役者と

そうでない役者には

差がありますよね。


ダンスや殺陣のあるお芝居なら

なおさら複雑だ >_<





でね。

『結 -MUSUBI-』の稽古って

「はじめのうちは、

頭も身体もパンパンになりますよ♡」

ってよく言うんだけれども笑


それは

業の多彩さであったり

形を覚えるだけでもいっぱい、

という意味でもあるけれど…


身体と脳の回線を繋ぐこと

…日常生活ではしない動作を、

一挙動にしながら(しかも武器を扱う)

普段は気にも留めない身体の箇所を

ひとつひとつ意識する、

ことになる。

その過程で

脳内回線、混線して ショートしかける!

…という意味でもあるんですよね。笑



それだけに

身体が訓練されるんです。

神経が養われるんですよ♪




で。

そうなりながらも みんな、

「楽しい〜!!」

「もっと覚えたい」

って言うんだなぁこれが。笑

「ひぇ〜、なんとか出来た!」

「あぁ、なるほど!!」

「あっ この感覚か!」

そんな気づきを重ねていくこと

面白いですよね。


(わたしもいまだに、師範に

「なんでできないの??」

「ダサっ!笑」

「へったくそだな〜」

って言われながら

稽古してますわ…笑泣)





実戦の「理合」とともに、

芸の「華」あるスタイルが

『結 -MUSUBI-』ですが


その鍛錬の中で

俳優に必要な感覚・感性が

養われていく。


どんな現場であっても

「芸」を支える力を

ともに 高めていければ

嬉しく思います^^