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堀口ひとみ|Art of Being Lab

AIが整理する。人間が飛躍させる。

2026.08.31 22:00

ChatGPTとClaudeでWebサイトを作りながら見えてきた、人間の役割

最近、ChatGPTとClaudeを使って、自分のWebサイトをつくり直しています。

ChatGPTとは、ページの構成や言葉、見せ方について対話する。そこでまとまった内容をプロンプトにしてClaudeへ渡し、実際のページとして形にしてもらう。

以前なら、文章を書き、写真やイラストを探し、レイアウトを考え、ひとつずつ組み立てていたところを、今はAIと役割を分けながら進めています。


当然、作業は速くなりました。

でも、何時間も一緒に制作していて気づいたのは、単なる「効率化」とは少し違うことでした。

AIによって変わったのは、考えたことが、すぐ目の前に現れるようになったことです。


頭の中にあるうちは、よく見えない

あるページをつくっていたときのことです。

内容をわかりやすく伝えるために、図を使った構成を考えていました。ChatGPTと相談し、Claudeに実装してもらう。

理屈としては、きれいにまとまっていました。

ところが、完成したページをスマートフォンで見た瞬間、私は思いました。


「なんだか、IKEAの説明書みたい」

文字が無くてとても見やすい説明書。

図そのものが悪いわけでもない。


ただ、私がつくりたかったのは、手順を理解するためのページではありませんでした。ジャーナリングという、自分の内側を言葉で見ていく実践について伝えるページです。


だったら、図で説明するより、文章そのものを読んでもらったほうがいいのではないか。

そう考えたところから、ページは大きく変わりました。


AIが形にするから、人間は批評できる

ここが、AIとの制作で面白いところです。

頭の中にあるだけのイメージは、自分自身とまだくっついています。

ところがAIが文章やWebページとして外側に出してくれると、それはひとつの「対象」になります。

すると、少し離れて見られる。


これは好きなのか。

何か違うのか。

違うとしたら、何が違うのか。


完成していないものでも、いったん形になれば感想が生まれます。

そして、その感想が次の指示になる。


つまりAIは、答えを出すだけではなく、人間が考えるための材料を高速で目の前に置いてくれるのです。

このサイトを作る直前、Diorなどのブランドムービーを観ました。

「Diorみたいにしたい」

商品について細かく説明するのではなく、まず世界観を見せる。

物語の中へ入っていった最後に、香水がひとつ現れる。

「最後に香水、ドーン、みたいな感じ」

そんな曖昧なことをAIに伝えました。


するとChatGPTは、その比喩をページ構成の話へ翻訳していきます。

最初から商品説明を並べるのではなく、まずストーリーを読んでもらい、最後にサービスへの入口を置く。


そこから、それまでとはまったく違うページが生まれました。

さらに、提供する内容をどう見せるか考えていたときには、

「これ、フレンチのコースメニューみたいにしたら?」

と思いつきました。


すると今度は、複数あるサポート内容が、機能一覧ではなく「ひとつの体験を構成するメニュー」として整理されていきました。

IKEA。

Dior。

フレンチのコースメニュー。

どれもWeb制作とは別の場所から持ってきた比喩です。

けれど、その異質な一言をAIへ渡すと、AIは驚くほど速く文脈を展開してくれました。


AIは整理する。人間が飛躍させる

AIは、すでにある文脈を整理したり、展開したり、具体化したりすることがとても得意です。

一方で、今回ページを大きく変えたきっかけは、私の側から出てきた違和感や連想でした。


「IKEAみたい」

「Diorのムービー」

「フレンチのコースメニュー」


論理的につながっているとは言いにくいものばかりです。

でも、人間は自分がこれまで見てきたもの、経験したこと、好きだったもの、何となく覚えている感覚を、突然いま目の前にあるものと結びつけることがあります。

その一滴が入ることで、それまでなかった方向が生まれる。

そしてAIは、その一滴を広げることができる。

今回の制作を通して、私はそんな役割分担を感じました。


AIが整理する。

人間が飛躍させる。


だから、AIを使ううえで大切なのは、「完璧なプロンプトを書けること」だけではないのかもしれません。


形になったものをちゃんと見ること。

自分が何を感じたかを拾うこと。

違和感をごまかさないこと。


そして、ときにはまったく別のところから、ひとつの比喩を持ってくること。

AIがつくったものを見ることで、人間の感覚が刺激される。

その感覚をまたAIへ返す。


制作は、その往復の中で少しずつ予想外の場所へ進んでいきます。

朝の時点では思いついていなかったものが、夜には目の前にある。

私は、そこがAIと一緒につくることの面白さなのだと思っています。


OPEN PROCESS LIVE

9月12日、ChatGPTとClaudeを使ってWebサイトを制作するところを、実際の画面を見せながら公開します。

完成品を解説するのではなく、

「ここ、どう思う?」

「何か違う」

「別の見せ方なら?」

そんなふうに、AIとやりとりしながら形が変わっていく制作の途中そのものをお見せします。


ChatGPT × Claudeでサイトを作るところ、全部見せます。

2026年9月12日(土)21:00
Zoom/約60分
参加費 3,900円

アーカイブあり

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