Indo Monolog 40 -残り1年となりました-
インドネシアに来て11ヶ月がたった。
大人の都合で残りの任期は1年を切りました。
1年後はきっともう任地にいることはないでしょう。
早い折り返しだったなと思いながら、あと1年を最初の1年よりも有意義に過ごしていきたいと思います。
何者かになりたかったのに、
何者にもなれなくて、
もしかしたら何者かになれるかもしれないと願い途上国に来たとする。
もちろんそんなものは幻想で、何者かになれたかもしれないという気分にはなることができるかもしれない。
では何者にもなれなかっとしたらそれは意味のないことなのか?
何者にもなれなかったとしても、現地の人はそんなことを気にも留めないし、
何者でもないあなたというよそ者を彼らは受け入れてくれる。
何者かになりたくて何者にもなれなかった2年間は果たして本当に意味のある時間だったのだろうか?
何者にもなれなかった2年間は、何者かになろうとした2年間でもある。
もしあなたが必死に2年間もがき続けたとしたのなら、
それは何者かになりたかった者しか見れない景色が最後に待っているかもしれない。
はたまた30年後ぐらいにあなたを何者かにしてくれるかもしれない。
何者にもなれなかった2年間はのちにあなたを何者かにしてくれる夢のような時間かもしれない。
「2年間逃げなかったという記憶」があなたが日本に帰った時に、
あなたを何者かに誘ってくれるかもしれない。
同期の活動が軌道に乗っているのを見ると大変嬉しい。
それは彼らが1年間しっかりと自分と見つめあって、
時には発狂して、時には迎合して、時には寄り添って、
悩んで、へこんで、苦しんで、受け入れて、価値観を再構築して、
走って走って、時には座って休憩して、
いまそこで現在地を楽しんでいるのならきっともう大丈夫。
現地の人と笑い合えているのであればそれだけできっとあなたの2年間に意味は生まれたのだと思う。
健康だけは気をつけて最後まで走り抜けてください。
さて、私の活動はというと、ちょうど折り返しというところで自分の中で矛盾が生まれてしまった。
私のアイデンティティを揺るがすようななかなか致命的な矛盾である。
どうにもこうにもなかなか自力で矛盾を解消できない。
困ったものである。
どうすれば矛盾を解消できるだろうか。
(相談乗ってくれる人はご連絡ください)
残り1年でその答えを見つけられるだろうか?
今一度考えてほしい。
「あなたはなんで途上国に来たんだっけ?」
そこがもし思い出せたのなら、
あなたの残り1年はきっともっと彩りあるものになるんじゃないかと思います。
私は何をしにわざわざ15年ぶりに途上国に来たのか思い出せない。
あなたは今誰と一緒に笑っていますか?
あなたは残りの1年で誰と一緒に笑いたいですか?
あなたは誰のために今一生懸命頑張っていますか?
あなたはそこにいる誰かと同じぐらい自分のことを大切にできていますか?
あなたは1年前の自分に今なら何て声をかけてあげたいですか?
あなたは1年後の自分に何て声をかけてあげたいですか?
2年間は暇つぶしには長すぎる時間で、
何かを成し遂げるには短すぎる時間で、
レジリエンスを獲得するには十分すぎる時間で、
絶望するには長すぎる時間で、
望みを希求するには短すぎる時間で、
それでも時間は少しずつ終わりへと流れて行く。
人が羨むような活動はできなかったとしても、
自分は納得できないような活動になってしまったとしても、
活動はまだ終わらないし、
そして少しずつ勝手に終わりに向かって近づいていく。
活動の成果はなんなのかもわからない。
帰国した時にご飯が美味しいだけかもしれない。
成果なんて言うものは幻想で、帰国したら現地から何もかも消え去るかもしれない。
それでもあなたと現地の人たちにはよき記憶を後世まで紡いでいって欲しい。
「昔々あるところにとある日本人がいて、意外と悪いもんでもなかったな」と。
エンディングさえなんとかなれば思い出は勝手に補正される。
大切なのはエンディングへの歩き方。
好きな歌を口ずさみながら歩いていけるように。
好きな人と最後まで一緒に歩いていけるように。
美味しいものを誰かと一緒に食べながら歩いていけるように。
少しでいいからあなたが1年間歩いてきた轍が、
振り返った時に見えますように。
あなたが健康で残りの1年を焦らずに、
変わらない笑顔のままで、
最後まで諦めずに歩いていけることを願います。
あなたが何者だったかどうかは、
最後のエンディングできっと明らかにされるでしょう。
日本から来た異人。
もしかしたら偉人。
何者かになれなかったとしても、
あなたの1年間は、
そして残りの1年間は、
あなたが、
あなたを、
あなたらしく、
現地の人たちと一緒に何者かにしていく時間です。
あなたは最後に誰にありがとうを伝えたいですか?
もしすでにたくさんの人の顔があなたの心の中に浮かんでいるのなら、
きっと素敵なエンディングが待っているのだと思います。
あなただけしか作れない素敵なエンディング。
楽しみにしています。