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©︎ASHiNA’s

満員電車から相手を学ぶ。

2019.03.21 01:36

今日も、

ぎゅうぎゅう詰めのバスと電車を使って、

渋谷に向かっている。


毎日こうだ。

毎日嫌な思いしてる。


いじわるそうなおばあちゃんに足を踏まれ、背中をドンっと押され、世間話のボリュームが振り切ってデカすぎるおばさんの聞きたくもない家族の愚痴が耳に入り、偉そうなサラリーマンに舌打ちされる。


でも、

こう思ってるのは、僕だけじゃないはず。


なんかそれだけで安心する。

ストレスが和らぐ。


少し目線をちょっと離れた所に向けると、

背の小さい若いイケてる女の人がおじさん達に押しつぶされそうになってる。

けど、顔つきはムカついてない。


好きなyoutuberの動画を観てるのか、

楽しそうな顔をしてる。


あと

僕と同じくらいの背の高い男の子が、

僕の隣に立っている。


ジャージを着ている。かなり若い。

高校2〜3年生くらいか?

大きなスーツケースも持っている。

体格もいい。


これから部活の遠征なのだろうか。

頑張ってほしい。


でも、まず僕の右足に乗っけてる君の右足を退けてもらいたい。


全然、拳出せる距離だし。

けど、そんなことはしない。


大きく深呼吸して、電車の揺れに任せ、

勢いよく右足を引っ張った。


その揺れに揺られたね、君は。


でも、

何故そう都合もよく、

左足を僕の左足に持ってこれる?


体幹を鍛えてくれ。


そんなんじゃ、

何の競技をしてるのか知らないけど、

勝てないぞ。

あと試合中、相手の足踏むなよ。











意外に満員電車も周りの人の気持ちになれば、楽しいもんだ。


満員電車なのに、険しい顔、疲れてない顔の人がどんな職業で、どんな仕事ぶりをしていて、どんな恋愛を想像するの何気に面白い。



疲れた顔の人もたまには面白いけど、

こっちが病む笑






「小さい頃、

よく兄貴とそんな遊びをやってた。」

なんて言えれば、説得力あんだけど、


この遊びは、

しっかり大人になってから、兄貴とした。



ある夏の日曜日、

兄貴は仕事がお休みで、

僕は、毎日休みみたいなもんだった。


どこへ出掛けたかは、忘れたが、

お昼過ぎに、2人で電車に乗った。


190cm80kgと185cm105kgの2人。

もう充分、群だ。

2人で、群だ。


威圧感パンパンで、

ちょい混み車内に入った。


「しゅう」

「なに?」

「あの人、見てみん?」


兄貴が顎をくいっとやり、その先には、

スーツ姿の男性がいた。


夏の暑さから逃げるようにスーツのジャケットを脱ぎ、幸せそうに冷房の方向に顔を向けて涼んでいる。ネクタイはしていない。カバンは新しく、足で挟むことなく、ペタンと床に倒れている。


「あの人、なんの仕事してると思う?」

「え?普通のサラリーマンじゃないの?」

「まじで言ってる!?」


兄貴がこのセリフを言う時は、大抵僕の答えを否定する時だ。


考えた。けど、すぐ諦めた。


「えーだって、普通にスーツ着てるし、

これから仕事に行くんじゃないの?」


「今何時だよ。」

「12時過ぎだけど」

「12時に出社するサラリーマンがいるかよ。社長かよ。」

「社長には見えないね〜」

「”社長には見えないね〜”じゃないんだよ。

よく考察しろよ、タコ」



昼過ぎ。

ネクタイしてない。

カバンが新しい。


そして、日曜日。


閃いた。


「就活生だ!!日曜日にスーツ着てるのなんておかしいもん!」


「違う。

見た目が明らかに大学生じゃないだろ。」


「えーじゃあなにー?」


「彼は…」





肝心の兄の答えは、忘れてしまった。笑



要は、角度を変えれば、どんな場面も、

楽しめるということ。


これを言いたかったです笑笑



PS 今日は、いい天気だから、より気持ちがいいですね!