名前の「マリー」、「メアリー」、「メリー」は実はどれも同じ
おはようございます、Jayです。
大坂なおみ選手のお姉さんは「まり」さんですが、英語表記は“Mari”。
英語圏の名前で似た表記がありますが、それは“Mary”。
こちらをカタカナ表記すると「マリー」、「メアリー」、「メリー」のどれでしょうか?
実はどれも“Mary”です。
「マリー」は即納得いただけると思います。
ではなぜ「メアリー」と「メリー」の表記があるのはなぜなのでしょうか?
簡単に言うと「メアリー」や「メリー」にも聴こえるから。
アメリカ英語で“Mary”と発音する時の出だしは口を母音の“エ”の形にして「マ」(母音は“ア”)と言います。
口を“エ”の形にして発声するせいで、聞きなれないとこれは「メ」と言っているのか「マ」と言っているのかわかりません。
それがいつしか「メアリー」と言っていると認識されたのではないでしょうか。
次は「メリー」。
イギリス英語では上記のアメリカ英語のような発音をする人もいますが、アメリカほど口を“エ”の形にしません。
そして中には「メリー」と発音する人もいて、それが浸透したのではないでしょうか。
アメリカは「マリー」圧倒的多数と思いますが、イギリスはどれも混在している感じ。
映画「メリー・ポピンズ リターンズ」(Mary Poppins Returns)が先月劇場公開されましたね。
これは1964年に公開された「メリー・ポピンズ」の続編ですが、何を隠そう、「メリー・ポピンズ」の原作となった本のタイトルは「メアリー・ポピンズ」です。(作家はオーストラリア系イギリス人)
ではなぜ日本では3種類の表記があるのか?
日本にはアメリカ英語とイギリス英語が混在しています。(車の「トランク」はアメリカ英語で「ボンネット」はイギリス英語)
あくまで個人的な推測ですが、この混在が3つの読み方を生んだのだと思います。
“で、結局どの表記が良いの?”
私は「マリー」か「メリー」ですね。
「マリー」が一番認識されやすく、「メアリー」は音節が3つになって“Mary”/「マリー」/「メリー」(共に音節2つ)よりも増えてしまいアメリカ人にもイギリス人にも認識が難しくなります。(音節の数は母音の音の数)
最後にちょっと大坂まり選手の事でちょっと言いたい事があります。
ご存知の方も多いと思いますが、大坂姉妹が以前のコーチに訴えられています。
テレビでとある弁護士の方が当時交わしたとされる契約書の問題点を鋭く指摘されておりました。
それは「まり」の表記が“Mari”ではなく“Marie”になっていた事について。
契約書で名前を間違えるのはありえない事なので弁護士先生は「まりえさんとまりさんを混同してしまっている」と言っていました。
もちろん契約書で名前が間違っているなんて許されない事なのですが、これは「まりえ」と誤認していたわけではないと私は思うのです。
と言うのも、大坂姉妹のご両親は日本出身の母親とハイチ出身の父親です。
“大坂選手は日本とアメリカの国籍のどちらを選ぶのだろう?”と話題になっているからハイチの公用語は英語と思われている方もいるかもしれませんが、ハイチの公用語はハイチ語とフランス語です。
そして“Mary”のフランス語表記は“Marie”。
ちなみにモデルのマリエさんは父親がフランス系カナダ人で表記は“Marie”です。
このコーチの名前はクリストフ・ジーン。
クリストフはクリストファーのフランス語表記でジーンはジョンのフランス語表記、という事はおそらく彼はフランス系の人。
ですので“Mari”を“Marie”と表記したのではないでしょうか。
決してこの弁護士先生を非難しているわけではございません。(むしろこの人の鋭い指摘は勉強になるし好き)
そもそも「まり」さんは“Mari”であり、“Mary”でも“Marie”でもないのですから。
ただ「まり」を「まりえ」と勘違いしたわけではなく、おそらくフランス語表記にしてしまったという事だと言いたいだけです。
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