棚から牡丹餅ならぬ出来心で道明寺
2019.03.21 22:10
「おはぎ」も「ぼたもち」も基本的に同じ食べ物であることは、知ってる人は知ってますよね。
春。お彼岸のころに咲く牡丹の花にたとえ、牡丹餅(ぼたもち)と呼ぶだなんて、なんとも日本人らしいです。
出先の和菓子屋さんで、牡丹餅を買おうと眺めていたのですが、道明寺の誘惑に勝てませんでした。
ここでまた疑問。道明寺って?
道明寺は桜餅の呼び方のひとつ。
わたしは物心ついたころから、桜餅といえば道明寺のことだと思っていました。
いまでは桜餅ではなく、道明寺と呼ぶようになりました。
でも、こちらもぼたもち(牡丹餅)とおはぎ(御萩)のように2種類呼び方が存在していたのです。
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関西風の桜餅が道明寺と呼ばれている理由は「道明寺粉」という材料を使用しているから。
道明寺粉とは、もち米を一度蒸して、乾燥させて粗く砕いた物。これを蒸して色付けしたもので餡を包んで作ります。お米の食感が残るつぶつぶとした皮が特徴です。
道明寺粉の歴史は古く、戦国時代に大阪の道明寺というお寺で作っていた保存食「干飯(ほしい)」が元になっているそう。長期保存できることから武士の携帯食として用いられ、水やお湯でふやかすなどして食べられていたとか。
次第に干飯を挽いて粉にしたものを、「道明寺粉」と呼ぶようになりました。それを使った餅が道明寺と呼ばれるようになったそうです。
さくら柄のカップでコーヒーを。
友人からいただいた、藤井嘉彦さんの漆ガラスに道明寺をのせて。
「できごころ」をいただきます。
自分の心にある、形のない想いや気持ちを、伝筆(つてふで)という見える形にして、
大切な人へ、大切に伝えます。
文字を描くのに年齢制限はありません。
50の手習いと言われるように、50歳からでも60歳からでも「生涯の技術」として、
伝筆をはじめていただけます。