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2026.09 最短ではない道

2026.09.17 08:36

9月のテーマは、「余白」。

正直、これまでのテーマに比べて、少し掴みにくかった。

余白と聞いて最初に思い浮かんだのは、何もない時間や、何も置かれていない空間だった。

予定を空けてみる。

何もしない時間をつくってみる。

部屋の中に空いている場所をつくってみる。

けれど、どれもしっくりこなかった。

時間が空けば、普段できていない部屋の片付けでもしたくなる。

そもそも、何もしないために時間をつくること自体が、少し違う気もした。

そこで考えたのが、半日だけ予定を空けて、公園へ行くことだった。

場所だけを決める。

そこで何を見るかは決めない。

歩いてもいい。

座ってもいい。

途中で別の場所へ行ってもいい。

何かが起きてもいいし、何も起きなくてもいい。

入口だけ決めて、その先を決めない。

そんな半日をつくってみようと思った。

まだ、どの公園へ行くかは決めていなかった。



その前に、仕事帰りに歩くことになった。

16時50分。

日野市万願寺にある職場を出た。

向かう先は、少し離れた場所に置いてあるバイク。
それを取りに行くだけ。

一番早い道は分かっている。
けれど、その日はそちらへ行かなかった。

以前歩いたことのある、浅川沿いの道を思い出したからだ。

川の方へ出て、ふれあい橋を渡る。
少し遠回りになる。

それでも、以前そこを歩いたときの景色が、なんとなく頭に残っていた。

しばらく歩くと、17時を回っていた。

夕方の空は、雨と曇りの狭間のようだった。

雨は降っていない。
けれど、晴れているわけでもない。

虫の音が聞こえる。

風は強めだった。

そのわりに、空の雲はゆっくり動いているように見えた。


17:01


また歩き始める。
浅川沿いをそのまま進む。

帰宅途中らしい人。
犬を連れて歩く人。
その横を、ランニングをする人が通り過ぎていく。

やがて、ふれあい橋が見えてくる。

橋を渡る人。
その下、橋げたのあたりで学生たちの声が聞こえる。

何をしているのかまでは分からない。
ただ、何人かでそこにいる。

自分も、バイクを取りに向かって歩いている。

ふれあい橋を渡り、もう一度川沿いを歩く。

17時15分ごろ。

バイクを置いてある場所に着いた。

職場を出てから、25分ほどが経っていた。


自宅に帰って、今月のことを思い出した。

半日だけ予定を空けて、公園へ行く。
場所だけを決めて、その先は決めない。
そんな時間をつくろうとしていた。

けれど、この遠回りは、予定していなかった。

川沿いを歩いた。
虫の音がして、風が吹いていた。
いろいろな人がいた。


まだ、公園には行っていない。