楽園へようこそ。
今朝、ひかりのなかで目が覚めた。
いまお泊りしている部屋は、障子もカーテンもなくって、
昨日はお月さまのひかりのなかで眠って、
目が覚めたら太陽のひかりのなかだった。
先月は鳴かなかった鳥が鳴いてて、
窓の向こうの山は、山桜が咲き始めてた。
春ー!って思って、
顔を洗って服を着替えて、外に出た。
小さい時一緒に遊んだ花たちが咲いてる。
ナズナ、
ホトケノザ、
イヌフグリ。
海岸に出ると、
昨日の嵐の余韻で海はざぶざぶ波を返してきて。
サーファーがとっても嬉しそうに海に浮いてる。
とっても嬉しそうに波に乗ってる。
海辺を散歩してたら、おじさんに
「桜貝はすき?」って聞かれて、
え、って顔をしたら、
すぐ足元を指差して、
「さくらがい」って言って、にっこりして去っていった。
むかし買った瓶詰の桜貝よりずっとピンクで、透明で、女の子!って感じの色。
ちょうど、昨日作った香水みたいな色。
おっきなラブラドールレトリーバーがざぶーんって海に飛び込んで、
全身でうれしいね、たのしいね、って言ってる。
砂、小石、海藻、丸くなった硝子、
それらを踏んでいく足の裏の感触。
海の、波がざぶーんって押し寄せてきたあとの、砂や小石が海に帰っていくしゃらしゃらした音、
好き。
風に吹かれて凧みたいになって、
海岸を端からはじまであるいた。
大好きなヨーグルトを買って、
おうちに帰ったらえりちゃんが絵を描く準備をしてた。
ひかりのなかで、音楽をかけて。
ちょうど聞こえてきたフレーズが、
「わたしたちの楽園へようこそ」。
楽園だわ、って思った。
今日は、わたしがいまいるところは。
生きていくなかで、
どこにいるのか、
なにをするのか、
なにをたべるのか、
だれといるのか、
その選択をできるのは自分自身で。
だから、
自分がいまいるところは楽園だ、と思ったら、
そこに自分がいること、
そこにいられる自分であること、
そこに迎え入れてくれるひとたちがいること。
そのさきにある、楽園だということ。
楽園がさきにあるんじゃないんだな、ってふと。
今日海でひろった、スマイル石。
足元を見たら、こっち向いてにこーってしてたので、ショクビボの住人になってもらうことにしました。
穴の空いた石がすき。
と、桜貝。
朝のひかり。
お布団からの光景。
楽園の住人たち。
楽園へ、ようこそ。
26日まで!鎌倉のショクビボでオリジナル香水が作れます。
今月は、3種のローズとモモの香り。
贅沢にローズぜんぶを入れてもいいし、これ!っていうローズを選んで、他の香りと組み合わせても素敵です。大好きな香りがあれば、もっと自由に、身軽に、どこへでも行ける。
旅する調香師Yuka