◇幸せを、因数分解してみる
「因数分解って、何のために勉強するんですか?」
ずっと前、テレビ番組で、女子中学生がそんな質問をしているのを聞きました。
「社会に出て、因数分解を使うことはあるんですか?」
そのとき、もし私だったら、どう答えるかなと考えました。
小学校に上がると、いろいろな勉強を始めます。
国語は、漢字を覚えたり、文章を読んだりしながら、そこに何が書かれているのかを理解する力を身につけるための科目。
体育は、体力をつけたり、速く走ったり、体を動かす力を身につけるためのもの。
音楽や図工は、芸術的な感覚を身につけるもの。
そして算数や数学は、計算する力だけではなく、問題を解決するための考え方を身につける科目なのではないかなと思います。
たとえば、社会に出て、難しい問題に出会ったとき。
「何か方程式はないだろうか」
「決まった公式はないだろうか」
そんなふうに考えながら、問題を解決する糸口を見つけていく。
これは、数学を学ぶことで身につく力の一つなのかもしれません。
だから、因数分解そのものを、社会に出てから直接使うことはないかもしれない。
でも、複雑な問題を小さく分けて考えたり、そこから仕組みを見つけたりする力は、数学が得意とするところなのかもしれない。
そんなことを考えました。
そして先日、そのことをふと思い出しました。
ところで、 「因数分解って、何?」 そう思って、AIに聞いてみました。
すると、とても分かりやすい答えが返ってきました。
「因数分解」とは、ものすごく簡単に言えば、 「ひとつの大きなものを、いくつかの小さな要素に分けて、その仕組みを見えるようにすること」 なのだそうです。
たとえば、 12=2×2×3 と分けることができます。
「12」という数字だけを見ていると、ただの「12」です。
でも、 12=2×2×3 と見ると、
「12は、2と2と3という要素からできているんだ」 と、その仕組みが見えてきます。
なるほど。 そこで、私は思いました。
私は今、「幸せの入り口屋」という仕事をしています。
私と出会ってくださった方に、新しい幸せの入り口を見つけてもらう。
それをお手伝いする仕事です。
カウンセリングだったり、 心眼塾という塾だったり、 講演だったり。
いろいろな形を通して、その人自身の新しい幸せの入り口を見つけてもらう。
そんな仕事です。
そんな私のところに、先日ふと、 「幸せの因数分解」 という言葉が降りてきました。
幸せといっても、人それぞれです。
では、 「あなたは、今の幸せを因数分解していますか?」 そう聞かれたら、どうでしょう。
私も、自分の幸せを小さく分けて考えてみました。
健康であること。
目は見えませんが、耳が聞こえて、人と会話を楽しめること。
盲導犬のシエルと一緒に歩けること。
ご飯をおいしく食べられること。
夜、静かに眠れること。
こうして小さく分けてみると、私の中には、たくさんの幸せの因数がありました。
もしかすると、悲しみだって同じなのかもしれません。
「悲しみの因数分解」をしてみる。
人間関係も、 「大切な友人との時間」を因数分解してみる。
すると、今までひとまとめにしていたものの中から、思いもよらなかったものが見えてくるかもしれません。
幸せを大きな一つのものとして見るのではなく、 小さく分けてみる。
すると、 「こんなところにも幸せがあったんだ」 と、新しい幸せの入り口が見えてくるかもしれませんね。
今、横でシエルが幸せそうに寝そべっています。
これも、とても大切な私の幸せの一つです。
にこっ!