【書籍入荷】他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論
2026.09.24 04:37
他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論
宇田川 元一 (著)
本著は、経営学者・宇田川元一氏による著作で、組織内の人間関係の本質を問い直すユニークな一冊。特徴は、世間一般で「問題」と見なされる「わかりあえないこと」を、実は障害ではなく「すべての始まり」だと位置付けている点にあります。
著者は、多くの組織で発生する忖度、対立、抑圧といった問題は、メンタリングやコミュニケーション術といった従来のノウハウでは解決できない、より根本的な課題だと主張しています。その原因は、それぞれの人間が異なる「ナラティブ」(独自の世界観や文脈)を持っており、完全に相互理解することは不可能だという洞察にあります。本書はこの相互理解の限界を前提としたうえで、対話によって他者の立場や背景を理解し、わかりあえないまま共に働くための道を示しています。
内容は理論と実践が自然に結びついており、演劇や教育現場といった具体的な事例が豊富に盛り込まれています。「橋を架ける」といった比喩表現は直感的でわかりやすく、社会人から管理職、さらには夫婦関係や友人関係まで、あらゆる人間関係に応用できます。
著者独特の温かみある語り口は、難解そうに見えても親しみやすく読み進めることができ、20代から40代以上まで幅広い層から「胸が熱くなった」「ぼんやり感じていたことが言語化された」という共感の声とともに、現代の多様な組織環境で働くすべての人にとって有益な一冊となっています。
(by Rufus)