アルカラス、東京で復帰後初V 「この瞬間のために取り組んできた」
木下グループジャパンオープン2026(ATP500)は10月6日、有明コロシアムで男子シングルス決勝が行われ、第1シードのカルロス・アルカラス(スペイン)がイジ・レヘツカ(チェコ)を7-6(4)、6-4で破り、大会連覇を果たした。4月のバルセロナで右手首を負傷して以来の優勝で、ツアータイトルは2月のドーハ以来、通算27勝目となった。試合時間は1時間36分。
約4カ月半の離脱を経て、復帰初戦の全米オープンでベスト8。ツアー大会では復帰2大会目として前年王者で臨んだ東京は、苦しい勝ち上がりが続いた。初戦はアレックス・ミケルセン(米国)にセットを落としながらフルセットで競り勝ち、2回戦ではマテオ・アルナルディ(イタリア)にタイブレークで4本のセットポイントを握られながら、6ポイント連取で逆転。準々決勝はデニス・シャポバロフ(カナダ)のセットポイントをしのいで第1セットを奪い、相手の途中棄権で勝ち上がった。準決勝では予選勝者のハウメ・ムナル(スペイン)に第1セットを5-3から逆転されて失いながらも、6-3、6-1で巻き返した。
決勝の立ち上がりはレヘツカが主導権を握った。第1ゲームでアルカラスのサービスをブレークし、3-1とリード。アルカラスは第6ゲーム、デュースを繰り返す長いゲームの末にブレークバックして3-3に追いつき、勝負はタイブレークへ。ここでもレヘツカが4-2と先行したが、アルカラスが5ポイントを連取して逆転し、59分の第1セットを奪った。
第2セットはアルカラスがファーストサーブでのポイント獲得率94%(15/16)を記録し、ブレークポイントを一度も与えずに6-4で締めくくった。レヘツカはエース7本と攻撃的なサーブを見せたが、総獲得ポイントは69対60でアルカラスが上回った。
試合後の会見でアルカラスは「この大会にいるのが大好き。日本の人たちはとても親切で、スポーツに夢中になってくれる」と話し、負傷を経ての連覇について「この瞬間のために取り組んできたすべてがある。だからこそ特別に感じる」と喜びを語った。
決勝の内容については「今週で最高の試合だった。ピークのレベルかは分からないが、安定感という意味では」と評価。好調だったサーブを「試合だけでなく、自信の面で大きな武器になった」と振り返り、常に攻めてくるレヘツカに対して「堅実にいくべきところは堅実に、攻めるべきところは攻撃的に。重要な場面で高いレベルを出せた」と勝因を挙げた。
一方で、大会全体を通しては「ベストからは遠かった」と率直に認める。復帰直後の優勝についても「何も当たり前だとは思っていない。今季中に勝てるかも分からなかった」と語り、プレーの波との向き合い方を問われると「まずは受け入れること。メンタルを強く保ち、良い時期はまた来ると信じて、試合を重ねながら少しずつ修正していく」と答えた。
この後は上海、パリ、ATPファイナルズ、デビスカップと大舞台が続く。「例年、シーズン終盤は体力的にも精神的にも苦しんできた。今年はいつもと違う形で過ごしてきたので、とても意欲がある。準備はできていると思う」と、タイトル獲得への意欲を見せた。
Photo by Junko Sato / SportsPressJP