天皇杯3回戦 セレッソ大阪、鹿児島に2-0で4回戦へ
天皇杯JFA第106回全日本サッカー選手権大会3回戦が10月7日、大阪・YANMAR HANASAKA STADIUMで行われ、J1のセレッソ大阪が鹿児島県代表の鹿児島ユナイテッドFCを2-0で下した。セレッソは前半25分、ルーカス・フェルナンデスが右足で先制。後半35分には左CKの流れから香川真司の浮き球を阪田澪哉が頭で合わせ、追加点を奪った。シュート数はセレッソ11本に対し鹿児島6本。守備陣が鹿児島に決定機をほとんど与えず、無失点で試合を締めた。
パブロ・マチン監督は「対戦してみて、J3のチームではなかった。J2にいてもおかしくないプレーをしていた」と相手を評価。「開始1分から自分たちがしたかった試合に持っていけた。1点目までは少し遠かったが、取った後は自分たちのリズムで運べた」と振り返った。無失点については「シュートに持ち込ませない前段階で、しっかり相手を食い止めていた」と守備陣をたたえた。
ベンチ入りしたオーストラリア代表MFジャクソン・アーバインは、4-4-2で構える鹿児島への対策を説明。「サイドチェンジを繰り返せば相手はスライドを強いられ、間違いなく疲れると思っていた。ゲームをコントロールできたから楽にプレーできた」と狙い通りの展開を強調した。一方で「今日の相手はロングボールが多く、うまく噛み合った面もある」と冷静に分析。マチン監督のもとで取り組むビルドアップについては「セレッソはオーストラリア代表と同じシステムなので、距離感やボランチとの連携など、代表につなげられる感覚を得ている」と語った。
84分には、ユースの永添功樹が上門知樹に代わってピッチに立ち、トップチームでの公式戦デビューを果たした。指揮官は「普段の練習から素晴らしいものを見せてくれている。下から這い上がってくる選手はクラブにとって未来。どんどん出てきてほしい」と期待を寄せた。
永添は「ロッカーに入った時は少し緊張したが、楽しくプレーすることを考えていた」と初舞台を振り返った。小見洋太への折り返しで決定機を演出した場面には手応えを示しつつ、シュートを打てた場面でクロスを選んだことを悔やみ、「終わってから選手みんなに『振っとけよ』と言われた」と苦笑い。今年1月のキャンプからトップに帯同し、監督交代を経てメンバー入りするようになった。同世代のデビューにも「焦っても自分にプレッシャーがかかるだけ」と冷静で、将来は「世界に出て、どのポジションでも自分の良さを発揮できる選手になりたい」と語った。
一方、クラブ史上初の3回戦に臨んだ鹿児島。村主博正監督は「プレッシングや攻撃で、強気にボールを前進させようとしてくれた。前半はカウンターから失点したが、その姿勢はこれからにつながる」と選手の奮闘を認めつつ、「勇敢に戦ってくれた反面、結果に結びつけられなかった悔しさがある」と語った。J1との差については「技術、球際、走力、何か1つではない。全部上げないといけない」と指摘。3回戦進出の意義には「与えられた場ではなく、自分たちで掴んでトライできたことが一番大事」と前を向いた。
キャプテンの藤村慶太は「少し不完全燃焼。J1相手にもっとやれた部分はあったし、やらなきゃいけない試合だった」と悔しさをにじませた。それでも「若い選手やリーグ戦に出ていない選手がここまで活躍してセレッソと対戦できた。チームとしての上積みにはなった」と天皇杯の戦いを振り返り、「もうリーグ戦しかない。優勝と昇格に向けて、また明日からやっていきたい」と切り替えを強調した。
FW福田望久斗は「レベルの差を感じたし、相手の勢いに飲まれてしまった。後半のチャンスで決め切れないと、ああいう展開になる」と反省。遠く大阪まで駆けつけたサポーターには「大阪のサポーターよりも強い声が聞こえた」と感謝し、「リーグ戦は負けなしでいい形でやれている。チーム一丸となって勝ち点3を取りに行きたい」と次戦を見据えた。
Photo by Tomoyuki Nishikawa / SportsPressJP