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THIS IS SHIT | 02

2016.03.03 11:30

村上春樹読んでる根暗な奴らは角川春樹の映画『REX 恐竜物語』を観ろ。原作はムツゴロウの書いたハードコアSF大作「恐竜物語」。主演は安達祐実。恐竜REXの造形を手掛けたのは「E・T」を造形したことで有名なカルロ・ランバルディである。「カードキャプターさくら」のCLAMPがコミカライズもしている。



時代は1993年。公開とともに「日本史上最低のクソ映画」とも言われ、今日まで語り継がれてきたこの映画。2016年、いま、一周回って最高にクール。シンギュラリティだとかバイオハックだとか、クソどうでも良い未来予測ばかりが騒がれている現在だが、俺たちに最も正しい未来のあり方を見せてくれるのは天才科学者でも経済アナルリストでもない、安達祐実だ。



左から、恐竜に人間の言葉を学習させようとする安達祐実。ムー大陸の古代語が表示されるコンピューターとタブレット。遺伝子操作で誕生した、ピーマンが主食の肉食恐竜REXである。


要するに、未来は技術がぶっ飛びすぎててなんでもアリなんだよ。現在の常識にとらわれすぎている俺たちに予想できたもんじゃない。できるのはムツゴロウくらいの天才だけだ。街なかでペットの恐竜を連れ歩く幼女を見ても特に驚かない市民。念動力で空を飛べるアイヌの老人。まさに未来の遺伝子工学と都市、未来の介護福祉。アーサー・C・クラークは言った。充分に発達した科学技術はムツゴロウの妄想と見分けがつかないと。



REX。20代のみんなは幼い頃に見たことをうっすらと覚えているかもしれない。俺もそうだ。俺たちはこの映画を見た時から狂ったんだ。改めて自分の原体験、ルーツを再確認したほうがいい。AmazonじゃDVD品薄だから、はやめに手に入れたほうがいい。


ちなみにこの映画の公開後に角川春樹はコカイン密輸で逮捕され、映画は打ち切り。この事件で世間を騒がせたお詫びとして、チケットが100円で販売されたという。いい話だよね。